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加点法で若き森保Jを評価しよう。
コパ敗退も南米相手に残した痕跡。

posted2019/06/25 16:00

 
加点法で若き森保Jを評価しよう。コパ敗退も南米相手に残した痕跡。<Number Web> photograph by Getty Images

あと1点を獲れば決勝トーナメント、ブラジル戦に挑めた。その悔しさを忘れずに、若き選手たちは研鑽に励んでほしい。

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戸塚啓

戸塚啓Kei Totsuka

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 日本代表を一番信用していなかったのは、他でもない日本人だったのかもしれない。

 日本がコパ・アメリカに、それも東京五輪世代を中心としたチームでの出場が明らかになると、森保一監督と選手たちには懐疑的な視線が向けられたものだった。

 勝点1でも取れたら評価できる。3戦全敗も現実的だ。もう二度と招待しようとは思われないような惨敗さえもあり得るのではないか──ありとあらゆる種類の悲観論が渦巻いた。

 それがどうだろう。

 チリ戦の完敗からわずか3日後、ウルグアイ相手にスリリングな攻防を演じた。勝利に対して前のめりな姿勢は好感を誘い、グループリーグの中でもトップクラスの一戦との評価を受けた。

VARで認められた中島のゴール。

 現地時間6月24日に行われたエクアドル戦は、ベロオリゾンテのエスタジオ・ミネイロンを舞台とした。2014年のワールドカップ準決勝でブラジルとドイツが激突し、5万8000人強の観衆の面前でサッカー王国がプライドをズタズタに引き裂かれたあのスタジアムも、今回は空席が目につく。

 エクアドルのサポーターは集まっているが、観衆は7600人に過ぎない。アウェイの雰囲気がないというより、セントラルでの一戦のようだ。

 エクアドルはここまで2連敗で、休養も日本より1日少ない。勝機は十分に見出せるはずだが、勝てばベスト8へ進出できるのは彼らも同じである。アジアからやってきた来訪者に、やすやすと勝点3を差し出すはずもない。

 求められるのは攻めの姿勢だった。

 果たして、15分にゴールをこじ開ける。2試合ぶりに先発した久保建英から中島翔哉へパスがわたり、岡崎慎司がスルーパスに反応する。飛び出したGKにスライディングでクリアされたものの、ボールは中島のもとへ帰ってきた。

 背番号10は無人のゴールへ蹴り込む。一度はオフサイドで取り消されたが、VARで得点が認められた。

【次ページ】 ケアレスミスから狂ったリズム。

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