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<歴戦のDFが語る>
槙野智章「僕がヤラれた天才たち」
posted2019/06/04 15:00

text by

飯尾篤史Atsushi Iio
photograph by
Kiichi Matsumoto
類まれなる才能を持ち、想像のつかない閃きとプレーで観る者の度肝を抜く――。それが、一般的な天才選手のイメージかもしれない。
だが、槙野智章の考える天才は、それとは少し異なるものだった。
槙野が真っ先に名前を挙げたのは、“ハンパない”男である。
「大迫勇也。これまでに受けた衝撃の数が多すぎる。僕の間合いなのに、ボールがまったく奪えない。ある日、どうしてなのか聞いてみたんです。そうしたら、他のチームにはポストプレーが通用するのに、バイエルンには通用しなくて、分析した結果、手の使い方を学んだと。それに味方だと本当に心強い。難しいボールでも収めてくれるし、ここ一番で点を取ってもくれる」
味方にすると頼もしく、敵に回すとこれほど厄介なFWはいない、というわけだ。
では、同じポジションの選手については、どう見ているのか。続いて槙野が挙げたのが、現日本代表のキャプテンだった。
「吉田麻也も天才だと思います。僕自身、ドイツで1年間プレーしたので、日本人DFが海外で活躍することの難しさはよく分かってる。最高峰のイングランドで、センターバックとして100試合以上出場しているのは、凄いとしか言いようがない」
このふたりに共通するのは、槙野よりも歳下である、ということだ。
こちらは雑誌『Number』の掲載記事です。
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