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日米で起きた2つの降着の違いとは。
競馬の世界標準ルールとアメリカ式。 

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島田明宏

島田明宏Akihiro Shimada

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photograph byKyodo News

posted2019/05/07 12:20

日米で起きた2つの降着の違いとは。競馬の世界標準ルールとアメリカ式。<Number Web> photograph by Kyodo News

アドマイヤマーズが勝利したNHKマイルカップで、圧倒的1番人気のグランアレグリアは4着入線から5着に降着となった。

どちらが正しいルールというわけではないが……。

 カテゴリー2よりカテゴリー1のほうが優れているとか、進んでいる、というわけではないのだが、日本が移行したのは、カテゴリー1ならではのよさがあるからだ。

 ひとつは、降着となるケースが減るので、見た目の着順どおりに確定するレースが多くなり、競馬が、よりシンプルでわかりやすくなること。

 もうひとつは、先述したように、多くの国で採用されている「共通ルール」であること。さらに、加害馬と被害馬それぞれの騎手から話を聞いてから不利の度合いを判断しなければならないカテゴリー2より、その走行妨害がなければ被害馬が加害馬に先着していかどうかを裁決委員が判断すればいいカテゴリー1のほうが、審議の時間が短くなること、だ。

 先月の皐月賞でも審議となり、確定まで10分ほどを要して「長い」という批判もあったが、それでも、20数分かかっていたケンタッキーダービーの審議の半分以下だった。

川田は走行妨害の被害を顔に出さない。

 そういえば、皐月賞も、加害馬となったサートゥルナーリアの騎手はルメールで、被害馬のヴェロックスの鞍上は川田だった。

 あのときも、今回もそうだったが、川田は、レース直後の囲み取材で、私たちが拍子抜けするほど、走行妨害による被害について、顔にも言葉にもほとんど出さない。同じスペースを狙ったギリギリのせめぎ合いのなかで起きたことだし、いつ自分が加害馬サイドになるかわからないからか。

 令和最初のGIとなった、そのNHKマイルカップを制したのは、M.デムーロが騎乗するアドマイヤマーズだった。

 出走馬18頭のうち9頭がノーザンファームの生産馬で、1着から6着までを独占。同牧場の生産馬は、大阪杯から改元を挟んでGI5連勝となった。

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