“ユース教授”のサッカージャーナルBACK NUMBER
熾烈なメンバー選考、新ルールも導入。
開幕迫るU-20W杯の切符は誰に?
text by
安藤隆人Takahito Ando
photograph byTakahito Ando
posted2019/04/24 17:30
全日本大学選抜のFW上田綺世(右)をマークするCB関川郁万(左)。追加招集となったが練習試合では存在感を示した。
FKではキッカー有利に。
FKでは、壁の作り方がこれまでと異なるようだ。通常、FKを得ると守備側は壁をつくるが、その際、攻撃側にこれまで許されていた、壁に入り込んでブラインドをつくったり、隙間を開けるようなことができなくなった。最低でも前後左右1mは壁から離れないといけない。
つまり、FKでのトリックプレーなどはやりづらくなるため、キッカーの能力がより明確に求められることになる。良質なキッカーを抱えるチームが優位とも取れる変革だ。
こうした外的変化にも対応しないと、厳しい世界の舞台で勝ち抜くことはできない。全日本大学選抜との一戦でもこのルールを採用し、何度かトライしていた。
今大会に参加する国は、必ずこういったルールを活用した攻撃を仕掛けてくるだろうし、対策を講じてくるだろう。特にグループリーグ最終戦で当たるイタリアは、戦術にうまく新ルールを組み入れてくることが予想される。日本の選手たちも新ルールへの対応力を身につけたいところだ。
最終メンバーは来月発表。
「いろんな選手のポジションの数で、オプションなのか、競争なのかがリストを見ればわかると思う。オプションを増やしたい一方で、できれば今、旬な選手を起用したい。活躍して乗っている選手を起用してチームを作っていきたいです」(影山監督)
最終メンバー発表は来月。メンバーが決まってから、すぐにポーランドに入り、事前合宿からグループステージ初戦のエクアドル戦を迎えることになる。それまでは各自が所属チームで試合に出続け、コンディションを上げることに集中し、メンバーが決まったらチームとしての意識と覚悟を持たなければならない。
果たして誰が最終メンバーに選ばれるのか。残り1カ月、時間はもう迫っている。