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神戸の“教材”を手にU-20W杯へ!
郷家友太の解答用紙は埋まる?
posted2019/04/25 11:15
text by
安藤隆人Takahito Ando
photograph by
Takahito Ando
開幕まであと1カ月に迫ったU-20W杯。
国内最後となった千葉合宿(4月14~16日)で、MF郷家友太(ヴィッセル神戸)は最終メンバー入りへのアピールとチームへの貢献の2つを視野に入れてプレーしていた。
「正直、今季は怪我で離脱した時期があったので、身体も重かったし、試合勘も掴めなかった。でも、ここで実戦の感触を掴めたことで、コンディションも上がってきている感覚はあります」
郷家は昨年、青森山田高校からヴィッセル神戸に入ると、シーズン序盤でサイドハーフとしてレギュラーを掴むなど、ルーキーながらリーグ22試合出場、2ゴール。アンドレス・イニエスタ、ルーカス・ポドルスキら世界トップクラスの選手とともに同じピッチでプレーするなど、1年目にしては上々のスタートを切った。
だが、今年はFWダビド・ビジャを始め、更なるトップレベルの選手が加入し、前線から2列目にかけての選手層が分厚くなったことで、スタメン争いがより激化。怪我もあり、今はチーム内の熾烈な競争にもがき苦しんでいる最中だった。
郷家が話す「解答用紙」とは?
「僕にはまだ解答する権利がない。解答用紙がないんです。まずはそれを掴み取るところから始めないといけないんです」
彼は今の心境をこう口にした。彼が言う解答用紙とは「実戦」のことを指していた。
「アンドレス、ビジャ、ルーカスという世界トップクラスの選手たちから学ぶことは多いです。僕の周りには学ぶための教材がたくさんありますし、それによってつくられた自分への問題用紙があります。でも、その学んだ成果を発揮する解答用紙がないんです。解答用紙は実戦のピッチの上にある。僕はまだ今季のリーグ戦で出場できていない。だからこそ、その問題集はかなり溜まってきているので、解答用紙を自力で掴み取って、答えを出していかないといけないんです」