サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
つなぎたい森保ジャパンのGK問題。
東口・シュミット・中村の足元比較。
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph byJFA/AFLO
posted2019/03/22 11:30
Jリーグでも外国人を起用するクラブが増え、GKの層は薄い。(左から)東口、中村、シュミットへの期待は高い。
競争と、レギュラーが固まらないこと。
アジアカップ同様にビルドアップへの参加を求めるなら、シュミット・ダニエルか中村航輔がスタメン候補に浮上してくる。一方で、ゴールを守るというGK本来の役割を比較の基準とすれば、東口を加えた三つ巴の争いになっていく。アジアカップ後にサガン鳥栖からポルティモネンセへ移籍した権田も、新天地で出場機会を増やせば競争に戻ってくるに違いない。
同じようなクオリティのGKを複数抱えることができているのは、森保監督の日本代表にとって好材料だ。とはいえ、レギュラーが固まっていないことはまた別の論点である。
戦いのレベルが上がっていくほどに、ディティールが問われていく。GKとDFの連係不足やはっきりとしたミスでピンチを迎えたら、たとえ失点につながらなくてもチームはリズムを失う。相手を勢いに乗らせてしまう。それが短期集中の連戦なら、大きな損失となって結果に跳ね返ってくる。
'10年のW杯から'14年へ、'14年のW杯から'18年へのつながりでは、川島永嗣を軸としてGKが選考されていった。'22年のW杯を見据える現在は、8年ぶりの世代交代をはかっている。序列をはっきりさせるには相応の時間が必要かもしれないが、そろそろ最初の決断をしていいのではないだろうか。
コロンビア戦とボリビア戦を経て6月のコパ・アメリカへ向かっていくのが、'19年のロードマップとしてふさわしいはずである。