サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
つなぎたい森保ジャパンのGK問題。
東口・シュミット・中村の足元比較。
posted2019/03/22 11:30
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph by
JFA/AFLO
いったい誰がスタメンなのか。序列はどうなっているのか──日本代表のGKは混沌としている。
コロンビア、ボリビアとのキリンチャレンジカップの前に、時計の針をアジアカップへ巻き戻す。
森保一監督が率いる日本代表は、グループリーグから決勝まで7試合を戦った。およそすべての試合で、入りが良くなかった。
トルクメニスタンとウズベキスタンには、前半のうちに失点を喫した。無失点に抑えたベトナムにも、前半にヒヤリとさせられた。開始早々から決定機を生み出したオマーン戦でも、試合の流れを引っ繰り返されるような危機を前半に与えている。
試合の入りが良くなかった第一義的な理由としては、スカウティングやコンディショニングがあげられる。試合中の修正能力も、率直に物足りなかった。
同時に、こちらから流れを失ったところもある。
不安定なビルドアップによって、である。
ポゼッションしない鳥栖での経験不足。
アジアカップで6試合に出場したGK権田修一は、森保一監督が示すボールを保持していくサッカーのなかで、つなぎにも関わっていった。'17年から'18年まで在籍したサガン鳥栖では、「ボールをポゼッションするというチャレンジを一切せずにやってきたので、僕にとってはまったく新しいチャレンジです。戦術的にも技術的にも足りない部分があると自分では思います」との現状認識を抱きながらのプレーだった。
DFとのパス交換で危うい場面を招いた試合後には、自分を責めていた。ベトナムとの準々決勝後には「ロングボールが増えたときにそれで失ってしまうことも多かったので、あのボールをもう少しマイボールにするのか。
けれど、マイボールにしたいけどミスをして、相手ボールにしたら意味がない。チャレンジするところでの精度と、チャレンジするかしないかの判断には、もっともっとこだわっていかなければいけない」と話していた。
チームが目ざすところと自身のプレースタイルを短期間で重ね合わせることに、権田は格闘していた。