スポーツ百珍BACK NUMBER
ゴール裏転落、猫が疾走、停電。
サッカー場は珍事にあふれている。
text by
茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph byJ.LEAGUE
posted2019/03/16 11:00
清水戦で2点目を決めた後、歓喜のアンデルソン・ロペスは看板を飛び越えて……えらいことになった。
フェイエノールトは開始35秒で。
その後なんとか30分遅れで後半が始まり、日本は3ゴールを奪って4-0と快勝した。もしかすると、暑さに参ってたのは日本以上にインドの選手だったのかもしれない。
ちなみに2006年のアジア杯予選でインドと戦った時には、犬が乱入している。ジーコ監督に続き、オシム監督もアジアの洗礼にビックリしたに違いない。
なお停電の最新例は、エールディビジでのこと。2018年11月4日の第11節フェイエノールトvs.VVVで、キックオフわずか35秒で停電。必死の復旧作業も実らず試合は延期となった。
オランダの3強として有名なフェイエノールトの本拠地でもこんなことが起こるのだから、Jリーグで試合がつつがなくできていることはあらためて環境が整ってるのだなあ、としみじみ思う。
ビーチボールが勝敗を分けた。
<決勝点はビーチボール?>
ハプニングが勝敗を分けてしまった例もある。
2009年10月17日、プレミアリーグのサンダーランドvs.リバプールでのこと。ジェラードらを擁するリバプールを迎え撃つサンダーランドという構図だったが、キックオフ直後からなぜかピッチ内に大きなビーチボールがふわふわと転がっていた。
これはファンが投げ込んだものだったが、プレーはビーチボールが転がる状態のまま続行。そうこうしているうちに前半5分にサンダーランドのダレン・ベントがシュートを放つ。
シュートはリバプールGKレイナの真正面……のはずだったが、ペナルティーエリア内に転がっていたビーチボールに当たって角度が変わり、ゴールネットに吸い込まれる(ビーチボールは枠外)。レフリーはこれをゴールとして認めたのだ。
試合はそのまま1-0でサンダーランドの勝利。リバプールはビーチボールに勝ち点を奪われるなんて想像だにしなかっただろう。