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公式戦3発で一気にブレイク!
J1清水・滝裕太が秘める可能性。
posted2019/03/16 17:00
text by
望月文夫Fumio Mochizuki
photograph by
J.LEAGUE
サッカーどころの清水から新たなヒーローが誕生した。
ジュニアユース時代からオレンジ色のユニフォームに袖を通してきた“生え抜き”の19歳MF滝裕太だ。
プロ2年目を迎えた今季。第2節G大阪戦の試合終盤に途中出場を果たし、リーグ戦デビューを飾ると、アディショナルタイムにプロ初ゴールをたたき込む。続く第3節札幌戦でも、またしても途中出場からのゴール。2試合計26分というわずかな出場機会のなかで2点ゴールと存在感を見せた。
しかし、チームがともに完敗したことで「ゴールはうれしいけど、勝利には貢献出来なかった」と悔しい表情を覗かせ、「次は必ず勝利につなげるゴールを決めたい」と勝利への貢献を誓った。
公式戦ですでに3ゴール。
迎えた3月13日ルヴァン杯第2節、ホーム・アイスタでのジュビロ磐田戦。「ユース時代から負けたのは1回だけだと思う。今回も負ける気がしない」と強気で臨んだ地元では最高の盛り上がりを見せる大一番『静岡ダービー』の今季初戦だった。
先発で出場し、スコアレスで迎えた後半2分、相手守備陣の連係ミスから味方が奪ったボールを、飛び出したGKが不在となったゴールに決勝ミドル弾を押し込んだ。
今季公式戦4試合に出場して3点目、そしてチームは今季公式戦初勝利。
ようやく勝利に貢献できた試合後のお立ち台では、「最高に気持ちが良い!」とスタンドを埋めたサポーターを最高潮に導いた。
滝は高校2年で出場した『日本クラブユース大会』で得点王。それを含む活躍が認められ、高校3年でユース所属ながら2種登録としてトップチームのカップ戦に出場。そして昨年に念願のトップ昇格を果たした。'18年シーズンはすべて途中投入での起用だったが、ここでもカップ戦に出場し、徐々に出場機会を増やしていった。