福西崇史の「考えるサッカー」BACK NUMBER
福西崇史がサウジ戦勝因に挙げた、
冨安健洋&吉田麻也のライン統率。
text by
福西崇史Takashi Fukunishi
photograph byTakuya Sugiyama
posted2019/01/22 17:00
決勝ゴールにラインコントロール。20歳ながら冨安健洋の攻守にわたる活躍ぶりはサウジ戦での一番の収穫だ。
中2日の回復は難しいが……。
準々決勝、次の対戦相手はベトナムです。決勝トーナメント1回戦、PK戦で勝利した勢いは侮れませんが、今度はボールを握る展開になると予想します。
ベトナム戦に臨むにあたって難しいのは、両チームの試合間隔です。ベトナムはヨルダン戦から中3日に対して、日本は中2日。何よりサウジ戦に出場した選手はかなり消耗させられているから、2日間で回復するのはかなり難しいと思います。
コンディションの回復に努めるとともに、森保監督の頭の中にあるのは、グループステージ第3戦のウズベキスタン戦に出場した選手たちの存在ではないでしょうか。
トルクメニスタン戦とオマーン戦でベンチにとどまった彼らですが、ウズベキスタン戦でレギュラー起用されて長時間プレーできたし、勝利という結果も残している。青山が負傷離脱したのは痛いですが、もし疲れを引きずっている選手がいるなら入れ替えて戦うといった選択肢は十分あり得ます。
森保監督は「総力戦」という表現を使っていますが、厳しい日程のベトナム戦こそ“誰が出ても勝てる”戦いを見せてほしいですね。
(構成・茂野聡士)