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ゴミ拾い、挨拶、感謝。得点を呼ぶ
鹿島・鈴木優磨の“ふだんの行い”。 

text by

池田博一

池田博一Hirokazu Ikeda

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photograph byJ.LEAGUE

posted2018/12/31 07:00

ゴミ拾い、挨拶、感謝。得点を呼ぶ鹿島・鈴木優磨の“ふだんの行い”。<Number Web> photograph by J.LEAGUE

負傷のためクラブW杯を欠場した鈴木優磨。2019年はフルシーズンの活躍を見せ、日本代表にも食い込みたいところ。

俺が一番うまかったから。

「俺が一番うまかったですから。小学6年の全国大会で、ベスト16の試合では5人抜きしてゴールを決めたこともあるんです。すごいでしょ?」

 少年のような笑顔で、得意げに当時を振り返る。第32回全日本少年サッカー大会のバディSC戦で決めたゴールは、鈴木自身の記憶に深く刻まれている。

 当時からFW、その後も変わらずストライカーとしてサッカーを続けた。

 ゴールへのこだわりは半端ない。シュートが打てるポジショニングは常に考えていることのひとつだ。

「そこはもう感覚。あとは経験ですよね。試合でまったく同じ状況はこないけれど、前にこういう状況のときは、ここにこぼれてきたとか、シュートが打てるポジションを目指して動き続ける。それができる選手が点を取れる選手なんだと思います」

“ふだんの行い”で徳を積む。

 常にいいポジションニングでゴールを目指す。その上で、鈴木は別の点でも重要視することがある。

“ふだんの行い”だ。

「たとえば、瞬間的に『入るタイミングが遅かったな』と感じてもうまくシュートができることってあるんです。そういうときは“ふだんの行い”も出るなって思うんです。例えばゴミが落ちていたら拾うとか、そういう些細なことでもいいから、“ふだんの行い”を良くしておく。そうすれば、サッカーの神様は見ていてくれるんじゃないかなって」

 クラブのイベントである小学校訪問に参加すれば、学校に入るときは靴をそろえる。校長室に入るときは一礼して部屋に入る。試合や練習のときにピッチを出るときは、頭を下げるのを欠かさない。チームメイトと食事に行って、ちょっとでも飲み物や食事を残すのを見れば一声かける。

「C・ロナウドやメッシみたいなスーパースターだったら違うだろうけど、僕のような選手は徳を積んでいかないと、ゴール前でチャンスが巡ってこない。アウェーにいったら、ホテルの部屋を超きれいにしてから出ていきますからね」

【次ページ】 銚子が好きだから貢献したい。

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