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ゴミ拾い、挨拶、感謝。得点を呼ぶ
鹿島・鈴木優磨の“ふだんの行い”。 

text by

池田博一

池田博一Hirokazu Ikeda

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photograph byJ.LEAGUE

posted2018/12/31 07:00

ゴミ拾い、挨拶、感謝。得点を呼ぶ鹿島・鈴木優磨の“ふだんの行い”。<Number Web> photograph by J.LEAGUE

負傷のためクラブW杯を欠場した鈴木優磨。2019年はフルシーズンの活躍を見せ、日本代表にも食い込みたいところ。

銚子が好きだから貢献したい。

 純粋な思いを行動にした。

 11月、鈴木は銚子市内の小中学校全19校に3球ずつ、計57個のサッカーボールを寄贈した。7月のJリーグ月間MVPの賞金30万円をすべて使い、足りない分は自ら負担した。

「地元が好きなんですよ。だから、何かで貢献したい、元気づけたいって思っていました」

 何か見返りを求めているわけではない。活躍すれば、もともとやりたいと思っていたことが、多くの人たちに響くことを知った。

 その地元千葉県銚子市に住む祖父は、毎試合カシマスタジアムまで観戦に来てくれている。祖父が「鹿嶋まで行くのがしんどくなってきた」という話を聞いて、鈴木自ら、祖父のために鹿嶋市内に家を借りた。ACLでMVPをとって帰国した後も、祖父の家を訪れてトロフィーを渡した。

 喜んでくれる笑顔がうれしかった。いつも送り迎えをしてくれた恩返しの思いは、いつまでも色褪せない。

 高校時代、鹿島ユースで過ごし、熊谷浩二監督から生活面から精神面まで徹底的に指導された。

「日々の行いが、いざというときに出るんです」

 いつも繰り返し口にする言葉だ。

「徳を積んだぶん、いいことがあるはず。僕はそう思うタイプ。サッカーの神様を信じていますから。こういう考え方ができるのも、熊さんのおかげです」

ACLでMVPも「正直、俺?」

 今季、アントラーズとして悲願のタイトルであるアジア制覇を成し遂げた。鈴木は大会MVPを受賞。それでも満足する様子は一切ない。

「正直、俺? って思いました。もっと点を取ってチームの勝利に貢献したかった。来シーズンはもっと点を取って、エースという座を間違いないものにしたいと思っています」

 人間、見た目だけでは測れない。謙虚に素直に。今以上の自分を目指す姿は美しい。

 つくづく「魅力的な男だなあ」と思う。

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