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「新たなネイマール」の挫折と今。
ガビゴル、祖国ブラジルでの変貌。 

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手嶋真彦

手嶋真彦Masahiko Tejima

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photograph byGetty Images

posted2018/12/06 10:30

「新たなネイマール」の挫折と今。ガビゴル、祖国ブラジルでの変貌。<Number Web> photograph by Getty Images

ネイマールらとともに金メダリストとなったガビゴル。果たしてヨーロッパの舞台で再び見る日は来るのか。

デブールが口にしていた戒め。

 ただし、ヨーロッパに本格的に戻る場合は、懐疑的な見方も出てくるだろう。二度あることは三度あると言うではないか、と。それを三度目の正直としていくには、どのような姿勢が必要なのか。参考になるのは、ガビゴルがインテルに入団した当時の監督、フランク・デブールの見解だ。

「彼(ガビゴル)は自分がまだブラジルにいると考えている。走るよりも歩いている時間の方が長い」

「スペースに走り込まずにパスをもらいたがる」

「ハードなトレーニングが必要だと理解していない」

「ファンタスティックなプレーヤーになっていくためのポテンシャル、素晴らしい左足は持っている。しかし、ヨーロッパのフットボールはブラジルと同じではない。そのことを早く学んでほしい。さもなければ、ブラジルサッカーにとっても損失となってしまう」

ローカルヒーローか、欧州か。

 デブールがそのように戒めていた2016年の秋から、すでに2年という歳月が流れている。ガビゴルはいかに変貌を遂げているのか。本人は次のように振り返り、前を向いている。

「(最初の欧州挑戦では)僕の適応が理想的ではなかったのだろう」

「ヨーロッパで多くを学び、今は継続性を持ってプレーできている」

「(サントスの監督からの)信頼を感じていて、それがピッチ上で何ができるかを示すのに役立っている」

 このままブラジルに残り、いわばローカルヒーローとして君臨しつづける選択肢もあるだろう。しかし、本人のこれまでの発言を総合していくと、気持ちは欧州再挑戦に大きく傾いていると見てよさそうだ。

 リオ五輪代表のチームメイトで、2年前には並び称されていたG・ジェズスが、世界でも最高峰のクラブで認められている。その事実が、ガビゴルの欧州再挑戦への意欲を後押ししていてもおかしくない。

【次ページ】 野獣エジムンドからの助言。

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