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「新たなネイマール」の挫折と今。
ガビゴル、祖国ブラジルでの変貌。 

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手嶋真彦

手嶋真彦Masahiko Tejima

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photograph byGetty Images

posted2018/12/06 10:30

「新たなネイマール」の挫折と今。ガビゴル、祖国ブラジルでの変貌。<Number Web> photograph by Getty Images

ネイマールらとともに金メダリストとなったガビゴル。果たしてヨーロッパの舞台で再び見る日は来るのか。

苦しむサントスを救う得点王。

 ヨーロッパで通用せず、そのまま檜舞台から姿を消したブラジル人のアタッカーはいくらでもいる。ガビゴルの場合は、イタリアだけでなく、ややレベルが落ちるポルトガルでも鳴かず飛ばず。自信を失い、プレーに悪影響を及ぼし、そのまま消えていってもおかしくない。

 追われるようにベンフィカを去り、2018年1月から古巣のサントスに復帰したガビゴルは、試合には出場できるようになる。

 ところが、今度は厳しい批判に晒された。ブラジル全国リーグでサントスが降格圏付近に低迷し、その戦犯として吊るし上げられたのだ。その頃、すなわち今から4カ月ほど前の2018年8月上旬に、ガビゴルがこれから華々しく復活を遂げると予言したところで、どれだけ信じてもらえたか。

 現在、ガビゴルは脚光を浴びている。ブラジル全国リーグで8月25日の第21節に1ゴール、9月1日の第22節にハットトリック、9月9日の第24節に2ゴールと量産すると、その後も得点を積み重ね、12月2日に全日程を終了したブラジル全国リーグで得点王に輝いたのだ。

 8月中旬の第18節終了時点で降格圏の17位に沈んでいたサントスは、20チーム中10位でシーズンを終え、結果的には余裕を持っての1部残留にガビゴルは大きく貢献してみせた。

国内外クラブが熱視線を送る。

 インテルからサントスへのレンタル期間は今年の12月31日までで切れる。11月中旬にはガビゴル自身がサントスへの残留を否定する発言を残しており、今冬の進路が関心を集めるようになっている。

 ガビゴルの保有権を持つインテルから最新のブラジル全国リーグ得点王を陣容に迎えようと、すでに国内外のクラブが行列を作っているようだ。ブラジル国内の名門クラブだとコリンチャンス、パルメイラス、クルゼイロ、国外の有力クラブだとイングランド・プレミアリーグのトッテナムやエバートン、ドイツ・ブンデスリーガのフランクフルトなどが取り沙汰される。

 サントスから一旦レンタルバックするインテルでのトレーニングでルチアーノ・スパレッティ監督を説得できれば、そのまま戦力となる可能性も低いとはいえゼロではない。

【次ページ】 デブールが口にしていた戒め。

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