【NSBC補講II】 BリーグNo.1経営者のビジネス論BACK NUMBER
アクセスが悪いと集客に不利か。
広島のスポーツ事情から考える。
posted2018/11/02 08:00
text by
島田慎二Shinji Shimada
photograph by
B.LEAGUE
Bリーグが開幕して1カ月――。千葉ジェッツふなばしは、キャプテン・小野龍猛の右手舟状骨骨折を始め、大宮宏正の腰痛、トレイ・ジョーンズの肩の脱臼など、怪我人が続出で、まさに満身創痍ですが、その中で藤永佳昭がチームを盛り上げてくれています。
厳しい試合が続きますが、チーム、そして選手、スタッフが成長するときでもあると捉えています。こうした痛みを伴った経験の後には、必ずチームとして地力がつき、引き出しも増える。チーム一丸となって苦境を乗り切り、さらに成長した上で天皇杯や後半戦に向かえるよう、気を引き締めていきたいと思います。
また、時期はまだ正式に決定していませんが、今季からスポーツ日程&事前情報アプリ「スポカレ」と、スポーツチームやアスリートを支援できるカード売買サービス「whooop!(フープ!)」を導入します。これらのサービスを開発した東大生は昨年11月、私が参加したシンポジウムを聴講していて、その後、縁があって何度か話をする機会がありました。彼ら若い世代のスポーツビジネスを変えていきたいという志に共感し、いろいろとアドバイスしていました。
“出る杭を育てたい”の考え。
1年の時を経て、彼らは仲間たちとともにベンチャー企業を立ち上げスタート。サービスの善し悪しもさることながら、今のスポーツ界は収益性などをテクノロジーを使って変化させていかなければならない時期。そんなときだからこそ、自分たちで起業して、スポーツビジネスで勝負をするという優秀な若者たちが頭角を現して来たことは非常に素晴らしいことだと感じています。
“出る杭は打たれる”ということわざがありますが、そうではなく、私は常々、“出る杭を育てたい”と考えています。
それは私がベンチャーに投資をするということではありません。イノベーションがこの業界には必要だと思うので、積極的に採用しているというだけのこと。テクノロジーにより、スポーツ界での新しい収益モデルを作るためにチャレンジしている若者を育てていきたいという思いが強く、そういう若くて優秀な人材がどんどん“チャレンジしたい”と思うような業界になってもらいたい。