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もはや過去のプレミア「ビッグ6」。
マンCとリバプールの熟成が異次元。 

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粕谷秀樹

粕谷秀樹Hideki Kasuya

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photograph byUniphoto press

posted2018/10/06 16:30

もはや過去のプレミア「ビッグ6」。マンCとリバプールの熟成が異次元。<Number Web> photograph by Uniphoto press

昨季はCLの舞台でも激突したシティとリバプール。現地時間7日に注目のリーグ戦直接対決が開催される。

両チームとも完成度が高まった。

 選手層やパフォーマンスを踏まえると、シティとリバプールがポールポジションに位置していることは間違いない。

 ボールロスト後の即時奪回、多種多様なビルドアップはともに世界最先端の水準にあり、他チームを凌駕する。また、シティのジョゼップ・グアルディオラ監督は就任3年目、リバプールのユルゲン・クロップ監督は4年目を迎え、完成度がより高まってきた。そして両チームが、第8節(10月7日)に早々と対戦する。今シーズンを占う意味でも重要な闘いだ。

 完成度であれば、トッテナムはシティとリバプールに引けを取っていない。しかし、新戦力を補強せずに夏の市場をやり過ごしたため、ハリー・ケインとクリスティアン・エリクセンの負担超過が避けられなくなってきた。大きなケガにつながらなければいいのだが……。

 ウナイ・エメリ新監督率いるアーセナルは、前体制が手をつけなかった守備陣の弱体を引きずったままだ。2列目の中央が最適と考えられる選手が多すぎるし、ウイング不在のアンバランスも気になるところだ。もっとも、22年にわたってアーセン・ベンゲルが築いたチームの再建は、生易しい仕事ではない。エメリには時間の猶予を与えるべきだ。

マンUはもう絶望的な状況に。

 さて、マンチェスター・ユナイテッドである。プレミアリーグ発足後ワーストの出来だ。走らない、闘わない、責任感がないの“新三無主義”で世間の失笑を買うほど、絶望的なパフォーマンスが続いている。

 第8節のニューカッスル戦しだいで、ジョゼ・モウリーニョ監督が解任されたとしても不思議ではない。ユナイテッドOBのポール・スコールズ、リオ・ファーディナンドは、口を揃えて古巣の窮状を憂えていた。

「大きな決断を下すしかない」

 こうして3番手が絞られた。シティ、リバプールとともに優勝争いを演じられるチームは、おそらくチェルシーだけだ。

【次ページ】 能動的なチェルシーは魅力だが。

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