サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
森保Jのフレッシュな顔ぶれに見る
オシムジャパンとの共通点とは。
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph byAFLO
posted2018/09/10 11:20
コスタリカ戦で初陣を迎える森保ジャパン。2006年のオシムジャパンとの共通点がある。
浅野、槙野、遠藤も土台がある。
3バックと1トップ2シャドーの3-4-2-1を基本とする森保監督の戦術には、浅野拓磨もなじみが深い。プロとしてのキャリアを広島でスタートさせた彼は、森保監督のもとでリオ五輪への道を切り開き、海外移籍も勝ち取っている。
槙野智章も3-6-1を熟知する。広島と浦和レッズで師事したミハイロ・ペトロヴィッチのシステムは、森保監督の戦術の土台となっているものだ。ペトロヴィッチ指揮下の浦和でプレーした遠藤航も、森保監督の戦術を素早く消化していくのではないだろうか。
自らの戦術を理解する選手をちりばめながら、将来性のある若手や中堅をテストしていく──新監督のスタートラインとしては分かりやすいが、その先に待ち受ける課題はどこにあるのか。
代表定着を狙う選手は意欲的に。
アルベルト・ザッケローニのもとで4-2-3-1に慣れていた選手たちにとって、アギーレが持ち込んだ4-3-3はチームにフレッシュな風を吹き込んだ。ブラジルW杯で打ちひしがれた選手たちの向上心を刺激した。
森保監督が採用するであろう3-4-2-1のシステムにも、同じような効果が見込める。代表定着を狙う若手や中堅は、とりわけ意欲的に取り組んでいくだろう。
ロシアW杯の日本代表は、戦術的柔軟性を強みとした。森保監督も「対応力と臨機応変」という言葉を用いて、世界のベスト16入りしたサッカーがベースになることを明言している。
「速攻もできれば遅攻もできる。守備ではハイプレッシャーをかけることができれば、自陣でしっかりと守備を固めて相手の思ったような攻撃はさせない、ということもしていきたいと思います。何を言いたいかというと、いろんな対応力を持って戦うということ」
今回のリストには、3-4-2-1に当てはめやすい選手が比較的多い印象だ。センターバックに対応できる選手が6人いるのは特徴的である。2試合で全員を起用する構想だったのかもしれない。