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森保Jのフレッシュな顔ぶれに見る
オシムジャパンとの共通点とは。
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph byAFLO
posted2018/09/10 11:20
コスタリカ戦で初陣を迎える森保ジャパン。2006年のオシムジャパンとの共通点がある。
オシムと森保監督と世代交代。
'14年のブラジルW杯後にチームを託されたハビエル・アギーレ元監督も、チームの立ち上げから独自色を打ち出した。国際Aマッチ出場経験のない柴崎岳、武藤嘉紀、森岡亮太らを招集し、まったくの無印だった坂井達弥と皆川佑介をスタメンで起用した。
その一方で、本田圭佑、長友佑都、岡崎慎司、川島永嗣、吉田麻也、森重真人らのブラジルW杯のレギュラーも先発している。新監督のもとで戦う第1戦としては、驚きをもたらすものではなかっただろう。
'06年のオシム元監督と'18年の森保監督には、世代交代をはかるという共通点がある。オシム元監督は中田英寿と黄金世代の時代に別れを告げるタイミングで監督に就任した。森保監督は北京世代からの脱皮というタスクを背負う。
自分のサッカーを熟知した選手を。
世代交代へのアプローチはほぼ同じだ。
オシム元監督がトリニダード・トバゴ戦に招集した18人は、全員が国内組だった。「日本サッカーの日本化」を「考えて走る」ことで推し進めたこの名伯楽は、直前まで指揮したジェフ千葉の選手を積極的に招集した。
トリニダード・トバゴ戦はクラブの事情で千葉の選手を招集できなかったが、続くイエメン戦では阿部勇樹、羽生直剛、佐藤勇人、巻誠一郎の4人がピックアップされた。阿部と巻は先発し、羽生と佐藤は途中出場している。
'12年から'17年途中までサンフレッチェ広島を率いた森保監督は、自らの戦術を知る選手としてDF佐々木翔、MF青山敏弘をリストアップした。佐々木は初代表である。青山はロシアW杯の代表候補だったが、ケガにより辞退を余儀なくされた。この32歳はブラジルW杯に出場しているが、国際Aマッチ出場は8試合にとどまっている。