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王貞治会長は今も普及の最前線に。
遊びと学びが共存する野球教室。 

text by

田尻耕太郎

田尻耕太郎Kotaro Tajiri

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photograph byWCBF

posted2018/08/17 08:00

王貞治会長は今も普及の最前線に。遊びと学びが共存する野球教室。<Number Web> photograph by WCBF

8月に松江市で開催された第28回世界少年野球大会松江大会の野球教室で、身振り手振りを交えて子どもたちを指導する王貞治氏。

王さんが理事長を務めている団体。

 WCBFという団体をご存知だろうか?

 世界少年野球推進財団。

 王さんはその理事長を務めている。同財団の公式サイトの中では以下の挨拶文を寄せている。

<あるとき、私の友人であるアメリカ野球界のスーパースター、ハンク・アーロンさんと野球の話になり、我々が体験した野球の素晴らしさを次代を担う子どもたちにも伝えていこうと、「WCBF・世界少年野球大会」を始めました。

 最初は、世界中の子どもたちを集めて野球クリニックをやろうというくらいの軽い気持ちで始めたのですが、いざ、始めてみるとこれがたいへんな大事業になってしまいました。今後、いっそう内容の充実した大会にし、世界中の子どもたちから喜ばれる素晴らしいものにしたいと考えています>

「普段見ているものと違うと思います」

 世界少年野球大会は毎年夏に開催されている。

 '90年のロサンゼルス大会を手始めに、今年で第28回を迎えた('09年のみ開催なし)。

 この夏の舞台は島根県松江市。一度見てみたいと思っていた「王さんの野球教室」を、今回取材する機会に恵まれた。

 今年の世界少年野球大会には、14の国と地域から120名の少年少女が参加(タンザニア、ルーマニアが初参加)。野球経験のない子どもも参加可能だ。およそ1週間寝食を共にし、午前中はグラウンドで野球教室、午後は交流行事などを行う。

 普段もホークスがオフ期間に行う野球教室を中心に、この手の取材は何度か経験がある。

「でもね、普段見ているものとは違うと思いますよ」と事前に情報収集していたので、楽しみにいざグラウンドに出向いてみた。すると、たしかに今まで見たことのない世界が広がっていた。

【次ページ】 教えるプロが子どもたちを……。

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