ファイターズ広報、記す。BACK NUMBER
栗山監督が甲子園で過ごした夏休み。
「原点」を見つめて、いざ終盤戦へ。
posted2018/08/17 11:15
text by
高山通史Michifumi Takayama
photograph by
Kyodo News
盛夏。野球の主役として球児たちが席巻する時季である。
プロ野球のペナントレースは佳境へと向かうが、日本の野球の中心は今、高校野球だ。
この夏は、さらに盛り上がりを見せている。
第100回の記念大会――。
その聖地へ足を踏み入れる機会に恵まれた。栗山監督と監督付きマネジャーと、甲子園を訪れた。過日、8月13日のことである。
当日、朝日放送とテレビ朝日が軸となってテレビ朝日系で共同制作するレジェンド番組「熱闘甲子園」に出演することが決まっていた。栗山監督は2009年から2011年まで3年間、「熱闘甲子園」に出演していた。
長島三奈さんとメーンキャスターを務めていたが、2012年の北海道日本ハムファイターズ監督就任を機に「卒業」した。同日、一夜限りの復活を果たすということで当地入りしたのである。そこに、小職は「スーパー漁夫の利」の役得で同行したのだ。
聖地巡礼、大阪桐蔭戦を観戦。
前日、福岡での試合終了後に神戸入り。午前9時30分試合開始、第1試合を観戦しようともくろんだのである。出演前の空き時間を利用して聖地巡礼の行程を組んだ。観戦予定は、2回戦の大阪桐蔭(北大阪)対沖学園(南福岡)だった。番組とは基本、無関係の志願の甲子園ツアーだった。
栗山監督とマネジャー、私を含めて3人とも元高校球児。前日に福岡ソフトバンクホークスに大敗したショックを少し引きずりながらも、テンションは高い。神戸市内の宿舎を午前8時に出発し、シートノックから目に焼き付けようとの計画だった。
ところが前夜。栗山監督と最終打ち合わせをしたマネジャーから連絡が入る。出発時間を10分繰り上げ、7時50分発に再設定されたのである。お盆で、注目校同士の一戦。油断、慢心は禁物である。念には念を入れ、安全策に切り替えた。そして定刻通り、いざ3人で甲子園へと向かったのである。