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Jリーグのビデオ判定はどうなる?
試合が止まる時間は1分以下だが……。
posted2018/04/26 11:00
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph by
J.LEAGUE
4月19日に、JFAレフェリーブリーフィングが行なわれた。テーマは、この日までのJリーグの判定についてと、VAR(ビデオアシスタントレフェリー)についてだった。果たして、Jリーグも準備を進めているVARについて、どう考えていくのが良いのだろうか。
J1第5節川崎フロンターレ対サンフレッチェ広島戦で、川崎のゴールがオフサイドで取り消された。広島の選手がゴールから離れていたところで、ゴールライン上に倒れていた。ゴール前にボールが入ったところで副審もゴール前の攻防に目がいってしまい、ゴールから離れた場所に倒れていた広島の選手の存在が抜け落ちてしまっていた。
一方でルヴァンカップでは、Jリーグとは異なり、昨シーズンから2人の追加副審が導入されている。追加副審というのは、ゴール横で判定の助けをする存在だ。これまでもUEFAの大会などで採用された過去がある。彼らがいると、ゴールにボールが入ったかどうかを近距離で確認できるため、従来の副審はオフサイドラインの判定により注力できる。
従来の形だと副審が、ゴールかどうかを判定しつつ、オフサイドラインの判定もするため、追加副審がいるときと比べてミスが起きやすいというのは間違いない。
実際に、Jリーグの川崎戦のような込み入ったシーンがルヴァンカップで発生したときも、比較的きちんと判定が行われているように見受けられる。
海外でも批判の声が大きい。
VARについてはアジアでは韓国やオーストラリアがすでに導入し、日本はUAEやサウジアラビアとともに導入への準備を進めている段階だ。早ければ来シーズンから導入が見込まれている。もっとも、設備投資や審判のトレーニングに時間もコストも要するため、導入されたとしても対象試合は限定されることが濃厚だ。
ただVARについては、導入済みの大会やリーグで懐疑的な声があがっているのも事実だ。昨年のコンフェデレーションズカップでは試合進行のペースが乱れることが話題になったし、ブンデスリーガなどでも選手が事あるごとにこのシステムについて否定的な意見を発表している。