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19年ぶりラグビー大学日本一へ!
明大で花開く早熟の天才、梶村祐介。 

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大友信彦

大友信彦Nobuhiko Otomo

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photograph byNobuhiko Otomo

posted2018/01/06 08:00

19年ぶりラグビー大学日本一へ!明大で花開く早熟の天才、梶村祐介。<Number Web> photograph by Nobuhiko Otomo

紫紺のジャージのフィニッシャー役を務める梶村。メイジファンの希望として、日本一を狙う。

同学年のライバルの躍進にも焦りはなかった。

 大学3年の春には、もうひとりのライバルが檜舞台に躍り出た。東海大のフルバック野口竜司は、大阪の枚岡中から東海大仰星に進んだ。野口は近畿中学大会や選抜チーム、高校日本代表などで梶村と一緒にプレーし、大学3年で日本代表選出、2017年にはルーマニア、アイルランド、オーストラリアという世界の強豪とも対戦した。高校生のときに日本代表候補に招集された梶村のリードは、気がつくとまるでなくなっていた。

「でも、別に焦りはなかったです」

 梶村がそう言ったのは、2017年8月、菅平での練習試合のあとだった。

「高校の時はできすぎでしたから。日本代表に呼ばれている選手は、みんな呼ばれるべくして呼ばれている。僕も負けてる気はしないけれど、彼らの強みも盗んで、自分の課題だったディフェンスの部分も強みにしていって、もともとの自分の強みも活かして行ければいいと思うんです」

NZ留学で感じた「トライを取って帰る強い気持ち」。

 その思いを裏付けたのは、2017年春に行ったニュージーランドへの留学だったという。

「正直、周りの選手のスキルレベルは高くないと思いました。でも、トライを取りきる場面とか、相手が持っていたボールを奪い取った瞬間の合図と反応とか、そういうところでしぶといし、必ず(トライを)取って帰るという強い気持ちがあった」

 足りないのは技術そのものではなく、持っている技術を必要なときに出す力なのだ。そう気付くと、国内で勝ち続けているチームはどこも、それを持ち合わせていることに気付いた。

 そして迎えた大学4年のシーズン。梶村のパフォーマンスはこれまでにも増して輝きを放っている。ディフェンスを統率し、ボールを奪えば攻撃のタクトを振り、自らトライも決める。その充実ぶりは、準決勝で魅せたとおりだ。

「今年は春から、目標を『大学選手権決勝の1月7日を最高のコンディションで迎えること』と掲げて、シーズンに入ってからもフィジカルトレーニング、フィットネストレーニング、スピードトレーニング、メンタルトレーニングとすべて重ねてきました。だから19年ぶりに決勝に進めたんだと思う」

【次ページ】 「帝京もメイジが勝ち上がって嫌だと思う」

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