フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
世界女王メドベデワの優勝でGP開幕。
コストナー、樋口が続くも圧巻の強さ。
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph byISU/ISU via Getty Images
posted2017/10/25 15:00
圧巻の強さと美しさを見せた世界女王メドベデワ。平昌五輪までに果たして“ライバル”という存在が現れるのか?
シニアデビューの坂本は総合5位と健闘。
シニアGPデビュー戦だった坂本花織は、SPはブノワ・リショー振付によるベートーベン『月光ソナタ』で、3フリップ+3トウループ、3ループ、2アクセルをきれいに成功。滑り終えると、嬉しそうに拳を振り上げた。68.88で樋口に次いで4位という好位置でフリーに向かうことになった。
フリーは同じ振付師による、フランス映画『アメリ』のサントラを使用。出だしの3フリップで派手に転倒という厳しいスタートになったものの、素早く立ち直って次の3サルコウを無事に着氷。その後3フリップ+3トウループなど、合計6度の3回転ジャンプをきめた。フリー125.12、総合194.00で5位だった。
演技直後は、記者たちの前で悔し涙を押さえきれなかった坂本だが、一夜あけての取材では「ショートで上のマーク(要素点)は(全体の)2位で自信になった。でも下の点数(5コンポーネンツ)が足りないので、そこをしっかり上げていけば、伸びてしっかり点数が出てくるんじゃないかなと思いました」とこの大会での感想を述べた。
表現の面で理想とするスケーターは誰かと聞かれると、「鈴木明子さん。どのジャンルでも見せ方がうまいので、参考にしています」と即答。質の高いスケーティングの基礎があるので、これからまだまだ伸びていく選手である。
ロシアのエレナ・ラジオノワが195.52で総合4位だった。
今週末の第2戦スケートカナダでは、ケイトリン・オズモンド、アンナ・ポゴリラヤ、マリア・ソツコワ、アシュリー・ワグナーら強豪が登場。
日本からは本田真凜と本郷理華が挑戦する。