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世界女王メドベデワの優勝でGP開幕。
コストナー、樋口が続くも圧巻の強さ。 

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田村明子

田村明子Akiko Tamura

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photograph byISU/ISU via Getty Images

posted2017/10/25 15:00

世界女王メドベデワの優勝でGP開幕。コストナー、樋口が続くも圧巻の強さ。<Number Web> photograph by ISU/ISU via Getty Images

圧巻の強さと美しさを見せた世界女王メドベデワ。平昌五輪までに果たして“ライバル”という存在が現れるのか?

スピードのある演技で3位に入った樋口新葉。

 16歳の樋口新葉は、マッシモ・スカリ振付、バレエ『ドンキホーテ』の2幕目で演じられる『ジプシーダンス』の音楽でSPを開始。9月の初戦ロンバルディア杯では、自己ベストを更新したプログラムである。

 持ち前のスピードのあるスケーティングを生かして、大きな2アクセルを着氷。その後2種類のコンビネーションスピンを演じた後、後半で3ルッツ+3トウループ、3フリップを降りて、最後までノーミスで滑りきった。

 嬉しそうな表情でキス&クライに向かったが、69.60という数字が出ると、少し表情を曇らせた。コンビネーションの2つ目のジャンプ、3トウループが回転不足の判定を受けていた。

「大きな失敗無く終われて嬉しい。(判定については)わかりやすいミスだったので、明日は(気持ちを)切り替えます」とコメントした。

「次につながる試合になった」と笑顔の樋口。

 翌日のフリーでは、シェイ=リーン・ボーン振付『スカイフォール』で2アクセルから演技を開始。

 得意な3ルッツ+3トウループのコンビを二度成功させ、SPではエッジ注意マークがつけられた3フリップも、フリーでは無事に承認された。

 唯一のミスはサルコウが2回転になったことだが、合計6度の3回転を成功させてフリー137.57。総合207.17で3位を保った。

「SPの回転不足とエッジのテンションが(フリーでは)つかなかったことがとりあえず良かった」「去年より点数も高いし、内容もすごく良くて、まだまだ課題もあるけれど取りあえず安心」と演技後に語った。

 9月のロンバルディア杯よりも10ポイントほど総合点は低かったものの、本人的にはここでの演技のほうが良かったと感じたという。

「次につながる試合になった」と笑顔を見せていた。

【次ページ】 シニアデビューの坂本は総合5位と健闘。

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