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ワールドシリーズ制覇か定位置か。
青木宣親、電撃移籍の背景と葛藤。
text by
生島淳Jun Ikushima
photograph byAFLO
posted2017/08/02 11:30
日米2000本安打を達成した節目のシーズンに訪れた転機。青木はまずレギュラーを獲得し、トロントの地で立ち位置を確立するほかない。
ブルージェイズ外野陣の数字を見てみると誰もが低迷。
では、青木の出番はどうなるだろうか? ブルージェイズの外野陣の数字を見ると、たしかに物足りない数字が並んでいる。
ピアース 打率.264 出塁率.323 長打率.457 OPS.779
バティスタ 打率.215 出塁率.324 長打率.385 OPS.709
ピラー 打率.245 出塁率.295 長打率.403 OPS.698
かつて、本塁打を量産していたバティスタの長打率が驚くほど低くなっていることに驚く。バティスタは36歳、ピークを過ぎてしまったのだろうか? しかも今季は1番を打つことが多くなっているのも気になる。
ピアースも34歳と平均年齢が高く、青木の出番はたしかに増えそうで、1番として起用されることもありそうだ。
たしかに、ワールドシリーズは逃げてしまったかもしれない。
しかし、青木にとっては新しいチャンスが巡ってきたと思う。