畠山健介のHatake's roomBACK NUMBER
畠山健介、トップリーグを考える。
15人中11人が日本人なのだから。
text by
畠山健介Kensuke Hatakeyama
photograph byKensuke Hatakeyama
posted2017/01/05 17:00
2017年の初詣の大國魂神社にて。おみくじは「末吉」だったけど、そのお告げ内容は上々!?
リーグと代表育成が調和するニュージーランド。
オールブラックスは2011、2015年とW杯2連覇中。
SRでは過去6年間で4回、ニュージーランド勢が優勝している。昨シーズン、ハリケーンズが優勝したことで、ニュージーランドの5つのチーム全てがチャンピオンを経験したことになった。また自国リーグのMitre10カップは育成の場となっており、トップ選手だけでなく、若手も経験を積めるシステムがニュージーランドでは確立されている。
では、日本はどうか?
12チームでスタートしたトップリーグは現在16チームとなり、毎シーズン、ベストなフォーマットを模索し、試行錯誤を繰り返している。
僕はトップリーグ9年目になる。僕の感覚としては、年々リーグ自体のレベルは上がっていると思うが、それぞれのチームの強さには差が出てきていると感じる。
どこで差が出るか?
「日本人選手」だと僕は思う。
外国人、アジア枠、特別枠、帰化した選手。
トップリーグの公式戦には1試合に4名の外国人選手が出場可能。登録は1チーム何人でも可能だが、グラウンドに出れる外国人選手の枠は2人。
さらにアジア枠(日本以外のアジア出身選手)が1人、さらに今季から採用された「特別枠選手」として1人、グラウンドに立てる。
特別枠選手とは「当該年度の6月末時点で他国の代表になっていない選手」のこと。つまりニュージーランドで生まれ育ち、ニュージーランド国籍だが、ニュージーランド代表としてテストマッチに出ていない選手は年齢、能力に関係なくトップリーグに出場できるということだ。
つまり、トップリーグでは外国人枠を全て使うと、外国人選手4名プラス日本人(帰化選手含む)11名というチーム構成になる。
4名以上試合に出ているチームあるよ? と思った人もいるだろう。それは帰化をして日本国籍を取得した選手は「日本人」として試合に出れるためだ。
彼らは国籍を変えてまで日本でプレーをしたいと思ってくれた親日家でもある。僕はそんな彼らに心からの敬意を払いたい。