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「外面は菩薩、内面は夜叉」
日本ハム・栗山英樹の監督哲学とは。
text by
Number編集部Sports Graphic Number
photograph byNanae Suzuki
posted2016/10/13 11:45
優勝監督インタビューの折には「感動しました」とコメントした栗山監督。「僕自身はずっと諦めてなかったし、それを一番教えてくれたのは選手たちでした」と選手たちの健闘を称えた。
「イヤなことが起こったときほど、死に物狂い」
その後も守護神・増井浩俊が6月まで防御率6点台と不振に陥り、4番・中田翔も打率2割5分前後をうろうろ。7月のオールスター前には大谷が中指のマメを潰した影響から約1カ月半もローテーションを外れ、9月にはリリーフ陣を支えてきたマーティン、石井裕也が相次いで離脱する。野手陣でも4月に杉谷拳士が、6月に近藤健介が、そして8月中旬に陽岱鋼が故障と、常に誰かが手負いの状況だった。
こうしたアクシデントも、打者に専念させた大谷の活躍や増井の先発転向が成功して結果的に乗り越えている。
なぜ、窮地でこれらの采配が当たったのか――。
栗山監督が、自身の哲学の一端を次のように明かしてくれた。
「起こったことに対して必死に取り組むからプラスにできるだけの話で、待っていたら何もプラスにはできないんだよ。イヤなことが起こったときほど、死に物狂いで働きかけなきゃいけない」
発売中のNumber912号「BASEBALL CLIMAX 2016」では、4年ぶりにリーグ優勝を果たしたファイターズと栗山英樹監督の1年の戦いを振り返った「選手のためになることだけ考えた。」を掲載しています。ベースボールジャーナリスト・石田雄太さんが、レアード、西川遥輝、増井浩俊の起用法から栗山監督の監督としての哲学を浮かび上がらせています。優勝時の胴上げ写真も、見開きで載せています!