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手倉森監督が作ったU-23の「ルール」。
ユニフォームを床に置かない理由。 

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戸塚啓

戸塚啓Kei Totsuka

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photograph byTakuya Sugiyama

posted2016/07/12 11:30

手倉森監督が作ったU-23の「ルール」。ユニフォームを床に置かない理由。<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

自身の成長とステップアップを一番に目指して来た若い選手にとって、「代表は国のためのもの」という発想は新鮮だったことだろう。

歴代五輪代表でもナンバー1の「まとまり」。

 1月のリオ五輪最終予選でアジアの頂点に立ち、所属クラブで定位置をつかむ選手も増えている。だが、全国区の知名度を持った選手は、いまなお少数派だ。黄金世代と呼ばれた2000年のチームや、個性派が揃っていた'08年のチームに比べると、個々のスケールは小さいと言わざるを得ない。

 それでも、手倉森監督が作り上げてきた「まとまり」は、歴代の五輪代表でナンバー1と言っていいだろう。「1+1」を「2」ではなく、「2.5」にもするチームの輪は、オーバーエイジを加えても揺らぎがない。手倉森監督はキャラクターも含めた総合的な判断として、藤春廣輝、塩谷司、興梠慎三を選んだ。

「U-23世代で強みとして発揮されたまとまりを、この18人でもうまく発揮できるだろう。調和の取れたメンバーになった」

 チームの一体感を高めるルールは、どんなメンバーでも、誰がスタメンでも、「国を代表して戦う気持ち」を呼び覚ますものとなっている。

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