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広島がJ3連覇中の「反則ポイント」。
球際の激しさとクリーンの両立は?
posted2015/11/07 08:00
text by
茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph by
J.LEAGUE PHOTOS
球際は激しく行け。
サッカーにおける“基本のき”である。日本代表を率いるハリルホジッチ監督が1対1での勝負を「デュエル」と表現し、Jリーグに対してもボールの奪い合いのクオリティを強く求めているのは周知のことだろう。世界的に見ても、ブンデスリーガは「DUELS WON(競り合いでの勝利数)」を計測することで、対人プレーの強さを数値化しようとする動きがある。
球際の激しさ、そしてゲーゲン・プレッシングに代表されるショートカウンターによって攻守の切り替えがより速くなっている。そうなると必然的に多くなるのは、ピンチの芽を摘むためのファールによるイエローカードである。
今季のJリーグは得点ランキング以外にも、トラッキング・システムの導入によって走行距離やスプリント回数が分かるようになった。ただ、'99年から公開されている“ある数値”は目立たず、日陰の存在とも言える。
それは「反則ポイント」。
このシステムを語弊は承知で一言で表現するとすれば、交通違反の反則点数をイメージしてもらえれば分かりやすいかもしれない。
サッカーにおける反則点数。それはすなわち、警告や退場に当たる。
イエロー、レッドの枚数が反則ポイントを左右する。
以下は「反則ポイント」の抜粋で、試合中のプレーによってポイントが加算・減算されていく。
(1)退場1回につき、3ポイント加算
(2)警告2回の退場も、3ポイント加算
(3)警告1回につき、1ポイントを加算
(4)上記(2)と(3)のうち「異議」と「遅延行為」にはプラス1ポイントを加算
(5)出場停止1試合につき、3ポイント加算
(6)残り試合数よりも出場停止試合数が多い場合、出場停止試合数分をポイント加算
(7)ベンチの交代要員、チームスタッフに対する処分もポイント加算の対象
(8)他大会の影響で出場できない試合については、ポイント加算しない
(9)警告または退場(退席)のない試合1試合につき、3ポイント減
(10)前後半のキックオフ指定時間に遅れた場合もポイント加算