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プチ鹿島が眺めるスポーツ新聞世相。
5月は「キヨシとフランシスコ」祭り! 

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プチ鹿島

プチ鹿島Petit Kashima

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photograph byKyodo News/Hideki Sugiyama

posted2015/05/22 10:50

プチ鹿島が眺めるスポーツ新聞世相。5月は「キヨシとフランシスコ」祭り!<Number Web> photograph by Kyodo News/Hideki Sugiyama

5月になっても首位を快走中の横浜DeNAベイスターズの中畑清監督と、イースタン・リーグでは好調な巨人のフランシスコ。

最近まで、巨人の獲得方針は名前優先だった!

 さて、続いての物件はフランシスコである。

 開幕前に『プロ野球 最強の助っ人論』 (中島国章・講談社現代新書)という本が出版された。著者はラミレス、ホーナー、ペタジーニなどを日本に連れてきた元ヤクルトの敏腕国際スカウト。時間をかけて選手を追いかけ、自分の目で確認する作業を繰り返した。性格に難はないか、トラブルメーカーではないかという点も、もちろんである。その結果、無名でも次々に日本で活躍した。

 そして中島氏は2005年から巨人に招かれた(2012年退職)。著書にはこんな一文がある。

「私が巨人に行った頃の外国人獲得は名前が優先され、移籍するなり『バリバリの現役メジャーリーガーを獲ってこい』と命ぜられた。これでは以前、巨人はポンコツが多いと揶揄されていたのも当然だろう」

散々な前評判、デビュー戦の活躍、そして奇行。

 この部分を読んであっと思った人もいるだろう。つい先日、巨人がシーズン途中に慌てて獲得したフランシスコがそのまま当てはまるのだ。

 スポーツ紙、タブロイド紙の前評判はこうだった。

・巨人狙うフランシスコ メジャーの評価はパワーだけの「三振王」(日刊ゲンダイ・4月11日)
・巨人の新助っ人フランシスコの気になるメタボ腹と評判(東スポWeb・4月24日)

 記事中には「メジャーでも有名な“トラブルメーカー”だった」「潜在能力は高いのに、どこでもすぐ放出されてきたのは、そうした性格面が理由」という内容もあった。

 つまり、フランシスコは中島氏が書く「日本で成功する外国人選手の条件」と見事に正反対なのだ。巨人はまたやっちまったのか。

 そんな私の野次馬視線のなか、一軍デビューした5月2日の試合ではいきなり決勝タイムリーを放ちヒーローとなる。

「テープ噛み男 藤浪ガブリ!!フラちゃん」(サンケイスポーツ)

 テープ噛み男、というのは禁止されている「かみタバコ」ではなくテーピング用のテープを口に入れ、周囲の度肝を抜いたというエピソード。さっそく「奇行」と報じられたが……。

【次ページ】 “守乱シスコ”に“フラフラ”といじられキャラ。

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中畑清
フアン・フランシスコ

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