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外野手の地位向上はイチローの影響?
'80年代と現在で全く違う指名順位。 

text by

小関順二

小関順二Junji Koseki

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photograph byNaoya Sanuki

posted2015/01/16 10:30

外野手の地位向上はイチローの影響?'80年代と現在で全く違う指名順位。<Number Web> photograph by Naoya Sanuki

“ライパチ”に代表される外野手のイメージを、1994年以降のイチローが鮮やかに刷新した。昨年のドラフトで指名された外野手と、1980年代に成功した純粋な外野手は同数である。

イチローのブレーク以降、外野手の上位指名が増えた。

 '93年まで外野手のドラフト1位指名は少なかった。それがイチローがブレークした'94年以降、目に見えて多くなった。'99年までの6年間では、次の5人が1位指名されている。

大村三郎・現サブロー('94年ロッテ)
中村豊('95年日本ハム)
今村文昭('95年オリックス)
高橋由伸('97年巨人)
田中一徳('99年横浜)

 イチロー効果と言っていい。広い球場で外野を守るためには、脚力があって肩が強く瞬時の状況判断ができる選手が必要、そういう選手には外野としての長いキャリアが求められる。そういう野球観の移り変わりが昨年のドラフトに強く反映されていると思った。

 そういう風潮からすると、鳥谷敬のチーム残留によって内野から弾き出されそうな西岡剛を外野にコンバートする、という阪神の動きは外野軽視以外の何ものでもなく、時代遅れと言ってもいい。ただでさえ福留孝介、大和という元内野手のコンバート組が外野にいるのである。DeNA外野陣も元内野が多い。内野は内野、外野は外野、そういう専門色をもっと強く打ち出していいと思う。

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