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東京五輪に野球が復活したら……。
侍ジャパンの編成を今こそ考える。

posted2014/12/12 10:40

 
東京五輪に野球が復活したら……。侍ジャパンの編成を今こそ考える。<Number Web> photograph by Naoya Sanuki

星野監督が率いるプロ選手チームで臨んだ北京五輪では、準決勝・3位決定戦ともに敗れ、メダル無しの4位に終わった。チーム編成のあり方は、復活の可能性が出てきた東京五輪に向けての大きな課題となる。

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鷲田康

鷲田康Yasushi Washida

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Naoya Sanuki

 オリンピックは特別だ、と語っていたのは前ヤクルトの宮本慎也さんだった。

 宮本さんは2004年のアテネ五輪日本代表の主将を務め、その後'06年の第1回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の代表チームにも参加。また'08年の北京五輪では再びキャプテンとして日本代表をまとめた。

「でもオリンピックのプレッシャーというのは一種独特でした」

 その宮本さんは述懐している。

 同じ野球の世界一を決める国際大会のWBCは、メジャーリーガーも参加する球界のトップイベント。いわば野球界の最高峰を目指す大会である。日本代表は第1回、第2回大会を連覇し、ここに出て行く選手たちも勝つことを義務づけられ、その大きな重圧の中でプレーをしなければならない。

WBCともまた異なる、五輪における野球競技の意味。

 ただ、一つWBCとオリンピックの違いを挙げるとすれば、WBCは野球の単独イベントだが、五輪は様々な競技の選手たちが日の丸を背負い、その日本選手団の中のチームだということだ。

「その中で金メダルの有力候補と期待されて、その期待に応えなければならないという重圧は特別でした」

 WBCはある意味、野球の世界だけのイベントである。しかしオリンピックはその枠を越えて全国民的な大会であり、その中で勝たなければならないという責任の重さは、少し種類の違うものだったということである。

 その特別な五輪の舞台から野球が外れて、2大会が経過しようとしている。

 '05年の国際オリンピック委員会(IOC)総会で'12年のロンドン五輪の競技種目から野球(ソフトボールを含む)が外れ、'16年のリオデジャネイロ大会での復活もならなかった。

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