サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
日本サイドバック戦線に異変あり。
3連続先発の酒井高徳が一歩リード?
posted2014/10/17 10:40
text by
矢内由美子Yumiko Yanai
photograph by
Takuya Sugiyama
10月14日のブラジル戦で、ハビエル・アギーレ体制になってからの日本代表は4試合を終了した。
合宿ごとに招集メンバーが変わり、試合ごとに出場メンバーが変わるめまぐるしい流れの中で、先発として使われた選手は実に24人にのぼる。
「アジアカップへ向けた選手選考」という大義名分はあるにせよ、落ち着かない陣容やそれにともなう戦術面の未整理、何より4試合で1勝1分け2敗、得点3、失点8というふがいない成績には、各方面から厳しい声が降り注いでいる。
アギーレジャパンは、この2カ月間何をしてきたのか。疑問は少なくないが、それでも4試合の陣容をじっくり見ると、意外にハッキリと浮かび上がってくることがある。
まず、4試合中3試合以上に先発している選手が8人いるということだ。森重真人がただ1人の4試合連続先発。そして3試合に先発しているのは川島永嗣、長友佑都、本田圭佑、岡崎慎司、細貝萌、柴崎岳、酒井高徳の7人。
ここに、10月のシリーズは負傷で離脱したものの、指揮官から「ピッチ内外で非常に重要な存在である3人のキャプテン」の1人として指名された吉田麻也、移籍やアクシデントで1試合のみの先発にとどまっている香川真司が、現時点でのアギーレジャパンの主力候補と考えて良いだろう。
内田、酒井宏、長友の壁に苦しんでいた酒井高徳。
この中で目を引くのが、酒井高徳(シュツットガルト)だ。
岡田武史元監督の時代の'10年1月6日、アジアカップ予選イエメン戦に18歳で代表に初招集され、ザックジャパンでも23人の常連メンバーであり続けた。しかし右サイドバックとしては内田篤人、酒井宏樹に次ぐ3番手の評価に甘んじ、左サイドバックとしては長友佑都の厚い壁を越えることはできなかった。