自転車ツーキニストのTOKYOルート24BACK NUMBER
東京湾岸をひたすら東へ、幕張へ。
「未来都市」のあるべき姿とは?
text by
疋田智Satoshi Hikita
photograph bySatoshi Hikita
posted2010/11/20 08:00
千葉ナンバーのトラックが東京に多い理由。
東京は、確かに千葉からのダンプが多い。千葉県には砂利の採取現場が多いからだ。全国規模でみても「砂利生産量」は、千葉がナンバーワン。ということは、実は東京の建物は、千葉の砂利でできているのだ。
砂利トラックは千葉の一大産業である。その結果、高度成長を通じて、ダンプやトラックは優遇、ということになり、その逆に、自転車は追いやられた。
ただ、それは千葉県だけの話ではなく、日本すべての話でもある。都道府県のクルマ密度、道路密度、その他を理由とする「濃淡」があるだけで、この国ではまだまだ「自転車は路上の異物」なのだ。
とまあ、そんなことを思いながら走っていると、わ、ホントにその習志野市(ついでに言うと人口16万人)に突入してしまった。で、道は何やらそのまま水辺のサイクリングロード(?)に入っていったぞ。
指定は自歩道。つまり「自転車が通ってもよろしい歩道」だ。これは何川? と思って地図を見てみると、谷津干潟という干潟なのね。
ジョギングの方々ののどかな遊歩道。ここをスピード出して走ってはいかん。
と思ってるうちに出てしまった。出た先は車道。多少難儀だけどいいのだ。自転車は車道を走るもの。トラックの方々、我々を邪険にあつかってはいかんよ。車道は本来的にシェアすべきものなのだ。
自転車乗りが続々と集結。ふーむ、なぜだ?
と思っていたら、千葉市に入った。
目的地は、千葉市美浜区、幕張だ。
それにしても、千葉県に入った後、幕張が近づけば近づくほど、自転車乗りの数が増えてくる。しかもヘルメットをかぶって、ドロップハンドルの自転車に乗った「いかにも」のローディが多い。
ふーむ、なぜだ? と聞いてみると、幕張メッセで、自転車展示会「サイクルモード」が開かれるのだという。おお、何という偶然!
……なーんてね。はい、すいません。最初から知ってました。だから今回、幕張に行きたいにゃー、と思ったのだ。
今年で6回目、もはや自転車業界最大のイベント「サイクルモード」は、本当にもう昨今のブームの余波で、いつの間にやら大したビッグイベントに成長した。
2011年モデル、最新型の自転車が展示してあるだけじゃない。一番のウリは、その最新型のチョー高価な「アコガレ自転車」に試乗できることだ。
だからこそ、首都圏、いや、関東中の自転車好きたちが、こうして幕張に集結するのである。