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夏休みだ! お台場だ! だけど、
レインボーブリッジが渡れない。 

text by

疋田智

疋田智Satoshi Hikita

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photograph bySatoshi Hikita

posted2010/08/22 08:00

夏休みだ! お台場だ! だけど、レインボーブリッジが渡れない。<Number Web> photograph by Satoshi Hikita

ここはハワイか、ロングビーチか。

 さーて、その砲台が見える台場の海岸にやってくると、私は常に「ここはワイハーか?」と思う。

 建物の色使いにしたって、浜辺の作り方にしたって、設計者のアタマにあったのは、絶対にワイキキだと思うなぁ。なんというか、コンセプトとかテイストとかフィールとか、そういう片仮名的なものがそっくり。

 ハワイでなくったって、少なくともアメリカ風。その証拠に、この和製ハワイ、お台場には、あろうことか「自由の女神」が立っているのだ。

 高さがニューヨークの約3分の1。

 最初は何かの冗談かと思ってた。フジテレビの何かの番組で作ったとかの、一種のシャレなのかな、と。ところが、調べてみると、意外に由緒正しいのである。

 これ、恐れ入ったことに、ニューヨークと同じく、フランスから贈られたものなんだそうだ。

 1998年に、当時のシラク大統領から橋本龍太郎総理に「日本におけるフランス年」事業の一環として贈られた。

 クーベルタン鋳造所にて、複製を許可された「フランス政府公認のレプリカ」で、そういう意味では血統書付きなのだ。少なくとも、アメリカの自由の女神を「真似た」というわけではなく、いわば「兄弟分(姉妹分?)」なのである。

お台場よ、実に恥ずかしいぞ。

 ただね、正直なところ、見るたびに恥ずかしくてならんのよ、私は。

 お台場という小さな島は、外国人の多いところだ。特にアメリカ人。で、そのアメリカ人たちは、この浜辺の風景を見て「おー、ハワイだ、ハワイだ」と思うであろう。で、その近くに佇む自由の女神を見て「おー、ニューヨークだ、ニューヨークだ」と思うだろう。

 そして、アメリカ人たちは「日本人は我がアメリカに憧れてるんだなぁ」と本気で、マジで、ココロより思うのだ。間違いなく。

 あたかも我々が東南アジアで土産物のTシャツを見て「うわー、平仮名、片仮名が意味なく書いてあるよ、日本に憧れてるのかな?」と思うがごとく。

 それが実に恥ずかしい。

 違うのだぁぁ! と言いたいが、まったく違う! と言い切れないところが日本人の弱いところで、ああ、もうやだやだと呟きながら立ち去るしかない。

 もう誰か、ナントカしてくれ、この自由の女神。ガンダム君が立ってた方が、はるかにカッコイイよ。アレなら完全オリジナル。堂々、ジャパニーズ・カルチャーなんだしね。しかも今や世界に誇るべき「OTAKU」文化で「ANIME」文化。

【次ページ】 デカいな、さすがはフジテレビ。

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