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「いいか、これが大人のケンカだぞ」原辰徳が電話口で…“菅野智之を日本ハムが強行指名”ドラフト裏話「止めてくださいよ…」巨人スカウトの怒り 

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長谷川国利

長谷川国利Kunitoshi Hasegawa

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posted2025/04/10 11:01

「いいか、これが大人のケンカだぞ」原辰徳が電話口で…“菅野智之を日本ハムが強行指名”ドラフト裏話「止めてくださいよ…」巨人スカウトの怒り<Number Web> photograph by JIJI PRESS

日本ハムの交渉権獲得を受け、記者会見で質問に答える東海大の菅野智之

 もちろん日本ハムが指名するのは自由です。でもだったら会場に入る前にわざわざ「おめでとう」なんて言いに来なくていいじゃないですか。山田さんとしては「巨人の思い通りにさせてたまるか!」という気持ちもあったのかもしれませんが。

原監督の携帯に着信が…「山田さんからだよ」

 日本ハムが指名したことで原監督も憮然とした様子でした。抽選は大体いつも原監督が引いていたのですが、この時ばかりは「甥っ子の人生を決めるくじを引きたくない」というようなことを言って清武さんが引くことになりました。

 結局当たりを引いたのは日本ハムで、もうWショックです。会場も巨人が外したことでまた盛り上がるわけです。清武さんも原さんの憮然とした様子を見ていたので、外した後はテーブルに帰ってきたくなかったと思いますね。

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 そんなドラフトがあった数日後のことです。原監督と一緒に昼食をとっていたら監督の携帯に着信がありました。原監督は「山田さんからだよ」と携帯のモニタをこちらに見せてから電話に出ました。「うちとしても高く評価して指名させてもらいました」というような、日本ハムが菅野を指名した理由などを話されていたようです。原監督は声を荒げることも、不機嫌そうな様子も見せずにこう言いました。

「山田さんは悪くありません。日本ハムも悪くありません。山田さんの言葉を信じて喜んだ僕が悪いんです。ただ、智之本人は意思が固いようなので、どうするかについては僕は何も言えません」

「いいか国利、これが大人のケンカだぞ」

 電話を切った原監督が私に向かって言った言葉は今でも忘れないですね。

「いいか国利、これが大人のケンカだぞ。お前みたいにカッとなって大声出して暴れまわるようなのはケンカじゃないよ」

 日本ハムとしては長野も巨人入りを希望して拒否されていましたし、前年も巨人入りを希望していた澤村が巨人の単独指名でしたから、何とか一矢報いたいという思いがあったのかもしれません。たださすがに原監督の甥っ子ですから、巨人以外の球団に入団するのは難しいというのは分かっていたでしょうけれど。〈つづく〉

#6に続く
巨人が大谷翔平と鈴木誠也をドラフト指名できなかった決定的理由…「もし菅野智之を前年に獲れていても」「誠也は“4位以降なら”だった」
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