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大谷翔平から薦められた“ある最新アニメ”の作品名とは?「日本が大好き」と語るチームメイトの証言…現地で見た“大谷のコミュニケーションツール”
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斎藤庸裕Nobuhiro Saito
photograph byJIJI PRESS
posted2025/03/31 11:04

今季開幕から好調を維持する大谷翔平
コーチと作った“謎のポーズ”の真相は…
カブスとの開幕シリーズ前に行われた阪神とのプレシーズンマッチでは、こんな一幕もあった。試合直前、コンディショニングとフィジカル強化担当のトラビス・スミスコーチとタイミングを合わせて笑顔でポーズをとった。
ともに頭上に手を伸ばし、両拳を外側に向ける謎の形について、同コーチは「ミスター・アンチェインだよ」とニヤリ。格闘漫画「刃牙(バキ)」シリーズの登場人物で全米最強の怪力「ビスケット・オリバ」の異名だ。「アンチェイン」とは英語で「鎖をほどく」「解放する」などを意味する。筋骨隆々の体を自由に生かし、その力を解き放つという意味があるのだろう。
同コーチとは昨年から試合前の儀式で決め事のポーズを取り、日本を代表する人気アニメ「ドラゴンボールZ」やスタジオジブリの名作「となりのトトロ」を模倣したものもあった。アニメから広がるフレンドシップの輪。過去にはチームメートだけでなく、他球団の選手とも初対面の際にドラゴンボールZの話題で盛り上がり、親交を深めるきっかけになった。
バンダが大谷から薦められた“ある最新アニメ”とは?
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子供の頃からアニメに没頭して育ったと明かす左腕バンダは、ポケモン以外にも「ナルト」や「遊戯王」などの大ヒット漫画もお気に入りだという。「日本が生みの親。アニメのおかげもあって、日本が大好きになった」。最近では大谷から「怪獣8号」も薦められたという。
前提としては、チームスポーツの野球で一緒になって戦い、勝ち続けることで絆が強くなるというのが第一だ。その意味で、移籍1年目でワールドシリーズ制覇を成し遂げたことは、2年目に向けてよりベンチ全体の一体感が生まれている要因となっているだろう。一方で、コミュニケーションツールの1つにすぎないとはいえ、大谷が母国の文化を通じて周囲と交流を深め、ともに興味のある話題で楽しんでいるのも事実。東京シリーズの試合間やベンチ内、クラブハウスでも、その一端が垣間見えた。
