- #1
- #2
サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
「名波浩コーチは日本代表で何を教えているの?」最速W杯決定の“縁の下の力持ち”コーチ陣の役割とは…「CKはクラブより代表がやりやすいくらい」
posted2025/03/30 17:00

伊東純也とともに、現在、主にコーナーキックを蹴っている久保建英。今の代表のコーナーキックのデザインはカタール後に加入したコーチ陣の働きが大きい
text by

佐藤景Kei Sato
photograph by
Kiichi Matsumoto
サッカー日本代表が過去最速でワールドカップ出場を決めた。
出場枠拡大による予選グループの構成の変化と、日本と同じグループCで出場権を争うと目されていたオーストラリアやサウジアラビアの不振が影響しているのは間違いない。もちろん、日本代表が実力をつけ、アジアで頭一つ抜けたレベルになったことも大きいだろう。
記録を更新した要因はさまざま考えられるが、チームの指導体制が変化したことも、ポジティブな結果をもたらした理由の一つではないだろうか。
ADVERTISEMENT
2022年のカタール大会までの第1次森保体制と、2023年から始まった第2次森保体制で、日本代表のコーチングスタッフの陣容が変わった。
名波浩、前田遼一コーチの就任
前体制で森保一監督とともにチームの攻撃面を担当した横内昭展、上野優作両コーチはカタールW杯後に、それぞれジュビロ磐田、FC岐阜の監督に就任。代わってスタッフに加わったのが名波浩、前田遼一の2人だった。
第2次体制では名波コーチ中心に攻撃面のトレーニングが行われ、斉藤俊秀コーチが前体制から引き続き守備面を担当。前田コーチが攻撃のセットプレーを指導し、下田崇GKコーチはGKのトレーニングとともに守備時のセットプレーを指導している。
指導分業制を採用した
そして森保監督は全体をマネジメントしつつ、トレーニングをオーガナイズ。以前は自らピッチに立って直接指導するケースが多かったが、2人のコーチ就任と同時に、森保監督のスタンスも変化した。
それぞれの役割を明確にし、責任をもって仕事に当たる分業制が採り入れられたのだ。
昨年11月、インドネシア、中国とのアウェー連戦を終え、あと1勝でワールドカップの出場が決まる状況となった直後に、指揮官に分業制のメリットについて聞いた。