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大谷翔平を「何度食事に誘っても、断られました」先輩の誘いにもブレない“超ストイック生活”の実態「野球以外にやりたいのも野球って感じ」《ドジャース大谷翔平BEST》
posted2025/03/21 06:02

メジャーリーグでも結果を残し続ける大谷翔平。その裏には、ストイックで野球を愛する姿勢があった
text by

ジェイ・パリスJay Paris
photograph by
Getty Images
満員の東京ドームでホームランを放ち、今季開幕から輝きを放った大谷翔平。ワールドチャンピオンとして迎える長いシーズンを前に、『大谷翔平 二刀流メジャーリーガー誕生の軌跡』(&Books)より、大谷のストイックすぎる生活ぶりに関するエピソードを改めて紹介する。(初出:2019年3月20日/年齢・肩書などはすべて当時)《全2回の後編/「愛されたロッカールーム」編から続く》
サンディエゴ・パドレスの投手である牧田和久は、その日大谷翔平と久しぶりに顔を合わせた。大谷が日本ハムでプロ野球選手としてデビューした2013年、牧田は埼玉西武ライオンズに所属していた。
大谷のデビュー当時の騒ぎは、さほど牧田の印象に残っていなかったようだ。
「あまり覚えてないんですよね」通訳を介して、牧田は笑いながら言った。
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それでも、対戦成績はしっかり把握していた。
「日本では7回対戦しているんですけど、1度も打たれたことはありません」
牧田は大谷がメジャーデビュー1年目で成功したことに、驚いてはいなかった。日本で投打双方の実力を充分示したのだから、メジャーで通用するのも当然だと考えている。
「日本でもこっちでも、これだけ活躍していることを考えると、千年に一人の逸材じゃないかと思いますよ」ライオンズで2度オールスターに選出された牧田はそう語った。「それくらい特別な選手だと思います」
大谷を何度食事に誘っても断られた
エンゼルスのスター選手となった大谷の独特な才能が、フィールドで輝きを放っている。野球のことしか頭にないという噂は本当なのかと訊かれると、牧田はこう答えた。
「本当ですよ。日本で何度か食事に誘ったことがあるんですけど、断られましたね。なんやかんや理由をつけたり、気乗りしなかったりとかで。でもそれも、野球が好きで練習に打ち込みたいからなんですよ。女の子と出かけるほうが楽しいっていう選手もいるのに。翔平は野球一筋っていうタイプでしたね。たいていの選手は、野球以外に趣味とか好きなことがあるんですけど、翔平は野球だけですね。野球以外にやりたいのも野球って感じで。練習して、試合に出て、いつも野球をやっていることが幸せなんだと思います」