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核心にシュートを!BACK NUMBER
「篤人さん、上手かったので」DF町田浩樹の“内田先輩と鹿島イズム”がアツい…日本代表をもっと強くするため「属人的にならない仕組みを」
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byKiichi Matsumoto
posted2024/11/13 17:01
日本代表3バックの主力として定着した町田浩樹。彼が考えるチーム向上のポイントとは
内田はシャルケ在籍時、CL準決勝のピッチに立った。あれからもう13年半以上もたっているのに、そこに続く日本人は出てきていない。当時の内田は、前にいるジェフェルソン・ファルファンのために汗を流し、気を使ってきた。自分が余計に汗をかくことになっても、前の選手が気持ちよくプレーできるように工夫することで、チームに良い循環が生まれる。内田が得意としてきたことは、町田に継承されている。
何より、森保一監督は選手が気持ちよくプレーすることを大切にしているわけで、町田は求められていることをしっかり理解できる選手なのだ。
主力とサブの差を「そこまで心配ない」と語る根拠
だから、主力組とサブ組のリテラシーに差がついてしまうのではないかという批判についても、心配はないと町田は一蹴する。
最終予選に入ってからの日本代表はスタメン選手の入れ替えがほとんどない。
オーストラリア戦で初めて先発した田中も、遠藤航が体調不良で欠場しなければチャンスはこなかったかもしれない。最初の3試合でスタメン出場したのは12人だけ。試合ごとに大きくメンバーを入れ替え、チームを活性化させてきた第二次森保政権の最初の1年とはあまりに対照的だ。そうやって先発が固定されてしまうと、選手やコーチ陣で話し合って、どのようにプレーすべきかを探っていくスタイルを取っているため、サブ組が割って入りづらいのではないかという危惧があった。
「そこまで心配ないかなと」
町田は言う。
「練習でも、スタメン組と数名が入れ替わってやっているので、それぞれの選手のなかでイメージできていると思いますよ。それに、攻撃では選手が代わるごとに、それぞれの良さがすごく出ていると感じますから。薫くんには薫くんの、(中村)敬斗が出たときには敬斗の良さがゴールにつながっていますし」
実際、左利きの右ウイングバック堂安と右利きの左ウイングバック三笘という、置かれたサイドとは逆側を利き足とする選手間のパスクロスから、ゴールも生まれている。それはまさに、選手の特性や良さを出せている証拠だろう。
マンCがよくやるプレーなど、引き出しを増やせたら
ただ、だからこそ次のステップに目を向ける。
「例えばですけど……」
こう切り出した町田は、成長すべき2つのステップを口にした。
1つ目が、こうだ。