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核心にシュートを!BACK NUMBER
「(三笘)薫に僕が合わせて」“でんぐり返し”も話題の日本代表DF…町田浩樹27歳が明かす“ピッチ内の関係”「律や滉くんとも話してます」
posted2024/11/13 17:00
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph by
JFA/AFLO
“でんぐり返し”は日本代表だけでなくベルギーでも話題
10月15日のオーストラリア代表戦キックオフ直前のあるアクションが話題になった。町田浩樹による、でんぐり返しだ。SNSの時代、この話題はさっそく海をわたった。ベルギーのユニオン・サンジロワーズに戻ると、町田はコーチからイジられた。
「コウキ、派手にローリングしていたな!」
一方で、かつては笑っていたチームメイトは、もはや“当たり前の光景”として受け入れている。
このタイミングで大きな話題になったのは、日本代表で町田の存在感が高まっているからだろう。ちまたでは、鹿島アントラーズ時代の先輩である植田直通のマネをして、「自分に気合いを入れるため」にでんぐり返しをしていると噂されていたが、そこには理由がある。
「三半規管やバランス感覚を刺激するつもりでやっています。(鹿島アントラーズ在籍時代の監督で、パリ五輪日本代表監督の)大岩(剛)さんから『良い効果があるから』と言われて始めた気がします。植田くんがやっているのも、たぶん同じ理由じゃないですかね。それに、試合前にあれをやると目が覚めるというか、クリアになるんですよ」
町田は、現役の日本代表としては唯一、サッカー部に入ることを目的とせずに大学に入学した “インテリ組”だ。プロ生活のかたわら、通信課程で早稲田大学を卒業した。後日公開予定の「いい夫婦の日」インタビューでも明かされているが、彼はケガで練習ができない時期にも自分を鍛えるために何かできないかを模索するタイプなのだ。
知性派の町田は、ここまでの最終予選での日本の守備と、チームの強みをどう捉えているのだろうか――。
彩艶に聞く「枠内シュート、何本だった?」
「今日は枠内シュート、何本だった?」
最終予選が始まってから、町田は試合後にGKの鈴木彩艶にそう聞くのが日課になった。ここまでの4試合で相手に許した枠内シュート数は以下の通りだ。
中国戦:0本
バーレーン戦:1本
サウジアラビア戦:2本
オーストラリア戦:0本
そして、失点はオーストラリア戦の1点、オウンゴールだけだ。ただ、唯一の失点シーンは教訓にしないといけないと町田は考えている。
あらためて一連のシーンを振り返る。
後半13分、左のセンターバックを務める町田は、日本陣内の右サイドへ相手が出してきたパスに対応。ボールを上手に回収し、GKの鈴木に戻した。そこまでは良かった。
しかし、その後に課題が出た。