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高橋藍「日本のバレーは頭を使う。でも、イタリアはもっと一緒に戦っている感じがする」SVリーグが“世界最高峰”になるために必要なこと
 

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米虫紀子

米虫紀子Noriko Yonemushi

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photograph byKiichi Matsumoto

posted2024/10/18 11:02

高橋藍「日本のバレーは頭を使う。でも、イタリアはもっと一緒に戦っている感じがする」SVリーグが“世界最高峰”になるために必要なこと<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

開幕してまだ2試合を消化した時点だが、イタリアでの経験をもとにSVリーグの印象を明かした高橋藍(22歳)

 深津英臣(今季WD名古屋に移籍)が長く司令塔を務めた大阪Bに、永露がどのようにフィットするのかはチームにとって鍵だった。開幕6日前に行われた紅白戦ではまだオポジットの西田有志とのコンビが合っていないなど不安材料もあったが、それから1週間弱でしっかりと合わせてきた。永露はこう手応えをのぞかせた。

「1週間前ぐらいまではお互いに探り合いの状況だったんですけど、ティリ監督からも西田にはこういうトスを上げてほしいというアドバイスがありましたし、本当に最近になってフィットしてきた。彼が決めてくれたのでよかったです」

修正したサントリー、高橋藍も奮起

 その3日後、大阪で行われた同カードの第2戦では、サントリーがまったく異なる姿を見せた。サントリーのホームゲームとしては過去最多の5020人がスタンドを埋め、応援の後押しを受ける中、サーブとサーブレシーブが大きく改善されていた。アラインは本来のサーブ力、攻撃力を発揮し、高橋藍はサーブレシーブの意識が変わったと語った。

「開幕戦は、僕自身スパイクに意識が向いて、パス(サーブレシーブ)が少し雑になっていた。今日はまずはサーブレシーブからしっかりと、セッターが組み立てやすい、そして全選手がスパイクに入りやすいシチュエーションを作ることが必要だと考えました。

 いいスパイカーが揃っているので、自分が(サーブレシーブをして)つぶれても、ムセルスキー選手やアライン選手に任せるということがチーム力になる。開幕戦のブルテオンの完成度の高さを見て、『一番大事なのはチームで戦うこと』だと感じたので。まずはサーブレシーブで時間を作って落ち着かせて、そこから自分も攻撃参加していくという意識になりました」

 そうすることで自身も攻撃に入りやすくなり、サーブレシーブをしてから流れるような動きでスパイクを決めるという真骨頂を発揮。ムセルスキーに次ぐ31本のスパイクを打ち、54.8%という高いアタック決定率を残した。

 大宅は、「藍とのコンビはもっと詰めていける部分があったと、開幕戦の後に思ったので、映像を何回も確認して、試合中も話し合いながら詰めていくことができた。ラリー中もしっかりコールしてくれたし、『このタイミングで入っているな』というのが見えるケースが多かった」と語った。

【次ページ】 高橋藍「日本のバレーはすごく繊細」

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