広岡達朗92歳に問う「本当は巨人へのコンプレックスがあったのでは？」ついに語った“ヤクルト監督時代の本心”「あなたの言う通りかもしれない」 

広岡と大矢の関係性は「プロとプロの緊張関係」

　選手と監督との間に厳格な一線を引くことを広岡は心がけていた。だからこそ、大矢もまた「起用するかどうかは監督次第。自分のできることだけをきちんと準備しておく」というプロ意識で日々臨んだ。大矢は繰り返す。

「だから、監督の言葉に影響を受けることなく、自分のできることを選択していく。当時、僕が心がけていたのは、そういうことでした」

　プロとプロの矜持がぶつかり合う、そんなヒリヒリとした関係が、広岡と大矢の間には確かにあった――。

＜前編とあわせてお読みください＞