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「最下位の可能性もある」リーチマイケルが語るリーグワン激闘の裏側。世界的スターが揃う今、DAZNの全試合配信が日本ラグビーを熱くする

posted2026/01/23 11:00

 
「最下位の可能性もある」リーチマイケルが語るリーグワン激闘の裏側。世界的スターが揃う今、DAZNの全試合配信が日本ラグビーを熱くする<Number Web> photograph by Hirofumi Kamaya

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福田剛

福田剛Tsuyoshi Fukuda

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Hirofumi Kamaya

 スポーツ配信サービス「DAZN(ダゾーン)」は、「ホーム・オブ・ラグビー」を宣言し、12月13日に開幕した「NTTジャパンラグビー リーグワン(以下ラグビー リーグワン)2025-26」ディビジョン1・2・3(D1・D2・D3)の全試合ライブ配信をスタート。ラグビー リーグワンのオフィシャルパートナーとして、ラグビー人気のさらなる拡大を進めていく。

 そこで日本ラグビーの顔ともいうべき東芝ブレイブルーパス東京のキャプテン、リーチマイケルにラグビー リーグワンD1の見どころを聞いた。

毎週のように繰り広げられる実力拮抗の好ゲーム

 昨シーズン、プレーオフ決勝でクボタスピアーズ船橋・東京ベイを破りラグビー リーグワン史上初の連覇を成し遂げた東芝ブレイブルーパス。黄金期を迎え、3連覇を目指すことになるが、「その道のりは決して簡単ではない」と、リーチは言う。

「今シーズンのラグビー リーグワンはどこのチームが優勝するのか全く分からないです。リーグが立ち上がった当初はトップ4とそれ以外のチームの間には大きな差がありましたが、どんどん下位との差が縮まってきて、今はどのチームも優勝できるチャンスがあると思います。ファンにとっては毎週、面白い試合を見ることができますが、選手にとっては本当にタフなリーグ。相手を下に見た瞬間に負けてしまいます。レギュラーシーズン18試合、そこからさらにプレーオフとどの試合も気を抜くことができない。メンタルとフィジカルの勝負が続きます」

 その言葉を裏付けるように、代表戦による怪我のため、リーチ不在で迎えた開幕戦で、東芝ブレイブルーパスは埼玉パナソニックワイルドナイツを相手に1点も挙げることができず0-46の大敗を喫した。その後、静岡ブルーレヴズ、横浜キヤノンイーグルスを破り、2勝1敗・勝点9で5位につけている(1月5日現在)。

「どのチームも東芝ブレイブルーパスの3連覇を阻もうと挑んでくるので、勝ち続けるのはすごく難しい。これまで以上に必死にやらないと3連覇どころか最下位になる可能性もある。大変なシーズンになると思います」

現役バリバリの世界的スター選手が続々参戦

 戦力が拮抗し、毎週のように好ゲームが繰り広げられる。その大きな要因となっているのが、ニュージーランドやオーストラリア、南アフリカなど、ラグビー強豪国ティア1に位置付けられる代表チームで活躍した、世界的スター選手の存在だ。アーロン・スミス(トヨタヴェルブリッツ・NZ)、チェスリン・コルビ(東京サントリーサンゴリアス・南ア)など、熱心なラグビーファンではなくても、耳にしたことのある有名選手が、各チームでプレーしている。

「ここ数年で急激にレベルが上がったラグビー リーグワンは世界のラグビー界から注目されるようになりました。だから世界中からトップクラスの選手が集まってきます。世界トップレベルの選手、それも現役バリバリのプレーを見られるのは、日本のプロスポーツではラグビーだけかもしれませんね」

 どのチームにも必ず一人は戦いづらい外国人選手がいるという。リーチが特に注目するのが、静岡ブルーレヴズのクワッガ・スミス(南ア)だ。

「身長180cmと小柄な選手ですけど、彼は闘争心が強くて一人でチームを勝たせるぐらいの実力を持っている選手。本当にタフでしつこい。彼がリーグで一番いやな対戦相手です」

 そしてもう一人が、2季連続リーグMVPに輝いたチームメイトのリッチー・モウンガ(NZ)だ。'23年のラグビーW杯フランス大会でNZ代表オールブラックスを準優勝に導いた世界的司令塔は、'27年のW杯での代表復帰を目指すため、今シーズン終了後の退団が決まっている。

「彼も身長は176cmと日本人とほぼ変わらないサイズですが、それでも世界のトップで戦っている。日本人選手のお手本になる選手です。日本で見られるのは今シーズン限りとなってしまうので、DAZNの配信やスタジアムに足を運んで世界最高峰のプレーをぜひ目に焼き付けてほしいです」

 さらにラグビー人気を引き上げるために必要なのが、日本人スター選手の存在。リーチが期待するのは姫野和樹(トヨタヴェルブリッツ)と木田晴斗(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ)の2人だ。

「日本人選手もすごい選手はたくさんいますが、姫野は身体がもう一回りシャープになってコンディションが上がってきたら、日本代表にも復活してくるでしょうし、彼がこれからの日本ラグビーの顔になってほしいと思います。木田選手は怪我が多いですが、あのスピードはすごい。代表でもプレーできるようになればもう一段階上のレベルにいける選手。これから絶対に上がってくるので、ぜひ今から注目しておいてほしいですね」

 そして今年38歳を迎えるリーチ自身も、さらなる進化を誓う。

「昨年11月に代表の欧州遠征で、世界ランク1位の南アフリカと3位のアイルランドと試合をして、自分の弱さにびっくりしました。今までの努力が全然足りていなかった……。世界トップ4を倒すために身体をどう強くしていくのか、トレーニングや食事を変えてさらに上を目指していかなければならないと感じました」

多くのスポーツファンに伝えたいラグビーの魅力

 今回DAZNによるラグビー リーグワンの全試合配信がスタートしたことで、「より多くの人にラグビーの魅力を伝えられることが嬉しい」とリーチは語る。

「(ラグビー リーグワンの前身である)トップリーグの時代、ラグビーはまだ人気がなくて、代表戦でもスタジアムに観客がほとんど集まらないような状況でした。それが、代表が強くなるにつれラグビーを見る人が増え、リーグの人気も上がっていきました。サッカーや野球、バスケットボールなどさまざまなスポーツを配信しているDAZNには、スポーツ好きな人が集まっています。これまであまりラグビーを見る機会がなかったDAZNユーザーにラグビー リーグワンの試合を見てもらって、ラグビーってこんなに面白いんだとかスタジアムに行ってみたいと思ってもらえたら、ラグビー自体の人気がもっと上がるはずです。応援してくれるファンが増えれば、選手たちはさらにハードにプレーをするようになるので、リーグ全体のレベルが高くなり、さらには日本代表も強くなる。こんな良い循環がDAZNから生まれることを期待しています」

 昨年は苦しい試合が続いた日本代表だが、2027年W杯オーストラリア大会に向けて、リーチは現状を前向きに捉えている。

「世界のラグビーがどんどん進化していくなかで、日本が一番先に進んで変化していっているので、今の方向性は間違っていないと思います。まだ結果は出ていませんが、今はもう一段階上にいくためにちょっと足踏みをしている状態。これから試合数が増えていけば、必ず結果がついてくる。2027年の日本代表は、これまでの代表の中で一番可能性があるチームになるはずです」

 最後にこれから初めて観戦する人に、リーチお勧めのラグビー リーグワンの楽しみ方を聞いた。

「日本代表選手や世界のトップ選手に注目して、試合を見るのもいいですし、地元のチームや地元の選手を見つけて応援するのも楽しいと思います。DAZNは全試合をライブ配信するだけではなく、見逃し配信も用意されています。しかもスマホやパソコンからも観戦できるので、まずはチラッとでもいいので試合を見てもらえたら嬉しいですね。僕も今年で37歳のベテランになりますが、DAZNを通じてプレーを見てくれている人に勇気を与えたいと思っています。これから6月のプレーオフ決勝まで長いシーズンが続きますが、ぜひ、DAZNでラグビー リーグワンを楽しみながら、一人でも多くの方にラグビーの魅力を感じてもらえたら嬉しいです」

リーチマイケルMichael Leitch

1988年10月7日生、ニュージーランド出身。留学生として札幌山の手高校に入学。東海大学2年時の2008年に日本代表デビュー。'13年に日本国籍を取得。翌年には日本代表キャプテンに就任し、'15年W杯南アフリカ戦での歴史的勝利を牽引。'19年W杯ではキャプテンとして日本をベスト8進出に導いた。東芝ブレイブルーパス東京所属。ポジションはフランカー、ナンバーエイト。日本代表キャップ数92。189cm、113kg。

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