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「ユニタードは衰退していくのか?」女子体操の会場で見た「着用選手は2人だけ」という現実…盗撮問題に向き合う“ユニフォーム選択”の現在地 

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矢内由美子

矢内由美子Yumiko Yanai

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posted2024/08/08 17:06

「ユニタードは衰退していくのか?」女子体操の会場で見た「着用選手は2人だけ」という現実…盗撮問題に向き合う“ユニフォーム選択”の現在地<Number Web> photograph by Getty Images

ドイツ代表は2人の選手がユニタードを着用して五輪本番に臨んだ

 1996年のアトランタ五輪から正式種目となったビーチバレーは、1999年から水着が試合のユニフォームとして決められた。しかし、これには反対意見も多く、その後はショートパンツなども認められるようになり、今回のパリ五輪ではレギンスの着用が認められたのだ。

 また、今回のパリ五輪では日本のミズノ社が開発した、赤外線を通さない特殊な生地を使用したユニフォームが初めて登場している。着用しているのは女子バレーや卓球の日本チーム。これは既に世界中から反響があるといい、今後の展開や普及が期待できそうだ。

ユニタードが果たした“大きな役割”

 東京五輪でユニタードを着用したドイツのエリザベート・ザイツは、「すべての女性が、何を着るのかを自分で決めるべきだということを表したいと思っていた」と語っていた。そして、ハイレグのレオタードという固定観念から一歩踏み出し、ユニタードという選択肢を世界に示した。

 ドイツ女子チームが「ユニタード」の着用で盗撮などの問題に断固「NO」という姿勢を明確に打ち出したことにより、近年は女性アスリートのユニフォームの選択肢が増えている。ユニタードそのものは増えなくとも、根底にある思いはしっかりと世の中に広がっている。

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