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プロ野球PRESSBACK NUMBER
「親父でもプロになれるんだから、俺もなれるわ」高校生・山崎福也の宣言に父「ヒドいこと言うな(笑)」…巨人&日本ハムOBの父が語る「親子の物語」
posted2024/06/14 06:01
text by
佐藤春佳Haruka Sato
photograph by
Hideki Sugiyama
今季から日本ハムに移籍し活躍中の山崎福也投手。巨人、日本ハムでプレーした元プロ野球選手の父・章弘さんはどのような現役時代を送ってきたのか。父として見せ続けた背中とは? 現在は女子硬式野球チーム「兵庫ブルーサンダーズ」の監督を務める章弘さんに振り返ってもらった。〈全2回の2回目/初回から読む〉
小さい頃からセンスは感じていた
小児脳腫瘍の大手術を乗り越えた山崎は、夢への階段を駆け上がっていく。日大三高では、2年夏の選手権大会、3年春のセンバツに出場。準優勝を果たしたセンバツでは、エースとしてフル回転するとともに、5番打者として大会タイ記録の13安打を放った。夢はもちろん「プロ野球選手」。指導者としても多くの選手を見てきた章弘さんは、福也の資質を感じ取っていた。
「正直、小さい頃からセンスは感じていました。ボールの握り方、投げ方ひとつにしても姿形から雰囲気がありました。比べるわけではないんですが、兄貴(2歳上の福之さん)の方は真面目で本当に練習するんです。でも福也はそれ以上に、持って生まれた才能があったと思います」
一度だけ怒った
練習をサボるようなことは一度もなく、反抗期もなかった。章弘さんが声を荒げたのはたった一度だけだという。それは兄弟がまだ小学生の頃のことだった。
「僕が車で帰ってきたら、反対方向から自転車に二人乗りしてフラフラ蛇行運転しているガキが来たんです。『こいつら危ないな。どこのアホか』と思ってパッと見たら、なんのことはない、自分とこの兄弟やった(笑)。思わず窓を開けて『死にたいんか!』って怒鳴りましたよ。それ以外は怒ったことないですね」
プロ野球選手って簡単になれるんだな
同じ道を選ぶにあたり、プロ野球選手の「二世」としてプレッシャーも「全く感じてなかったはず」と章弘さんは笑う。その証拠に、日大三高時代の福也はこんな言葉を口にしていたという。