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プロ野球PRESSBACK NUMBER
「親父でもプロになれるんだから、俺もなれるわ」高校生・山崎福也の宣言に父「ヒドいこと言うな(笑)」…巨人&日本ハムOBの父が語る「親子の物語」
text by
佐藤春佳Haruka Sato
photograph byHideki Sugiyama
posted2024/06/14 06:01
日大三高時代は5番打者としてセンバツ出場も果たし、準優勝投手にもなった山崎福也。当時、父に対し大胆不敵な「プロ入り宣言」をしていたという
「63歳になりましたが、お陰様でまだ野球をやらせてもらっている。本当に感謝ですね。指導哲学なんてないですけど、下手なこと、苦手なところを矯正するより、好きなこと、得意なことを伸ばしてあげた方がいいとは思っています。短所を改善しても行き詰まる。でも元々上手いところを追究していけば限界も超えられると思うんです」
テレビ見とってもずっと拝んでます
まさに「好きなこと」を追い求めた愛息は父と同じプロ野球選手の夢を叶え、球道を極めようとさらに走り続けている。オリックスでは投手陣の柱としてリーグ3連覇の中心選手となり、新天地では背番号「18」を背負い若いチームを牽引する。
「好きなことをやれるのが一番いいんじゃないですか。僕は見守るだけです。応援するしかないですから。福也が投げる日はテレビ見とってもずっと拝んでますよ。フォアボール出すなよとか、打たれんなよとかね」
「俺もなれる」は嬉しかった
高校生の頃、息子がふと口にした言葉――。「親父でもプロ野球選手になれるんだから、俺もなれるわ」。その言葉を聞いた時、章弘さんは思わず苦笑いしながらも、息子の頼もしさが嬉しかったのだと明かす。
「そう言ってくれるなんて、最高じゃないですか。僕を見てプロ野球選手になれると思ってくれたんだから、僕もいいお手本になれたんじゃないですかね」
目尻がすっかり下がっていた。(前編も公開中)