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「ミナミノは10点満点で8点」在仏イギリス人記者が南野拓実29歳に聞いた“不満の1年目→9ゴール”の背景「純也くん、敬斗と日本人の評価を…」
text by
イアン・ホーリーマンIan Holyman
photograph byPanoramic/AFLO
posted2024/05/24 17:02
南野拓実は29歳となった23-24シーズン、リーグ・アンで9ゴールを挙げた。在フランスの英国人記者もその働きを高評価した
現在54歳のオーストリア人指揮官は、南野が2015年1月にセレッソ大阪からザルツブルクに渡り、初めて欧州に挑戦した時に出会った恩師である。
この8年ぶりの邂逅により、南野は本来の力を発揮するようになった。
「アディ・ヒュッター監督の掲げるプレースタイルは、僕に完璧に合うものです。今のチームでピッチに立てば、監督が自分に望んでいるものがすっかり理解できる。昨シーズンと比べて、多くのことが変わりました。与えられている役割は、自分が一番やり易いものです。また今季はプレシーズンに最初から加わることができたので、良い状態でシーズンに入れました」
昨季はサイドで起用されることが多かったが、今季は主にセカンドストライカーを任された。1トップのウィサム・ベン・ヤーデルを、アレクサンドル・ゴロビンと共にサポートする役割だ。特に序盤戦は、この形が実にうまく機能した。
フィジカルとダイナミックさへの適応に時間はかかったが
南野は開幕から4試合で、3得点と3アシストを記録。なかでもホームでの開幕戦となった第2節ストラスブール戦では、前半に先制点と追加点を決めた後、後半にベン・ヤーデルのダメ押し点をアシストし、全得点に関与して3-0の勝利の立役者となった。
「良いプレシーズンを過ごしたのだから、最高のスタートにも頷けるよ」とヒュッター監督は再会した教え子の活躍に目を細めた。
「彼は心身共に、かなり良くなったと思う」
またリーグ・アンで要求されるものを理解できたことも、南野の復調を手助けしたはずだ。本人も次のように明かしている。
「他のリーグと比べて、ここではより優れたフィジカルが求められる。展開はダイナミックで、1対1の場面も多い。慣れるまでに時間はかかったけど、今季はうまくボールを受けられるようになり、自分の強みでもあるターンが生き、ボックスのなかで良いポジションが取れている。自信が増し、そうしたプレーに繋がっていると思います」
エムバペとオーバメヤン、南野だけが記録した快挙とは
序盤の4試合を3勝1分と好発進し、モナコの首位浮上の原動力となった南野だが、以降はチームと共にやや調子を落とした。