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元横綱稀勢の里 二所ノ関親方が徹底解説
第14回:豪栄道「右差しのスイッチが入れば」
posted2023/11/19 09:00
text by
二所ノ関寛Hiroshi Nishonoseki
photograph by
Takayuki Ino(Illustariton)
元大関・豪栄道の武隈親方は私と同学年で、同じ時代を過ごしてきました。
豪栄道関は小学生で「わんぱく横綱」になり、大相撲でも出世しました。そんな力士は、極めて稀ではないでしょうか。わんぱく相撲は身体の大きい子が体格差を活かして勝ってしまいがちなので、中学、高校と進むにつれて身体のアドバンテージがなくなると、袋小路に入ってしまうことが珍しくないのです。
豪栄道関は小学5年生でわんぱく横綱になりましたが、それほど身体が大きいわけではなく、当時から技能派でした。その後、埼玉栄高校を経て、大相撲に入ってきましたが、技術を活かしたスタイルのまま、身体が大きくなっていったわけで、これは理想の成長過程と言えるでしょう。しかも番付が上がるにつれて、馬力も立ち合いのスピードも増していきました。