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中村憲剛が「ゾクゾクした」久保建英のプレーとは? トルコ戦で見えた“森保ジャパンの最新序列”「毎熊晟矢も好印象」「南野拓実の招集は…」
posted2023/09/20 11:09
text by
中村憲剛+戸塚啓Kengo Nakamura + Kei Totsuka
photograph by
Getty Images
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中村憲剛が「ゾクゾクした」久保建英のプレー
戦いの舞台をドイツからベルギーへ移し、中2日で行なわれたトルコ戦は、スタメンを10人入れ替えました。
この試合ではまず、久保建英に触れたいと思います。
ドイツ戦で後半途中から出場して2アシストを決め、トルコ戦ではチームの2点目に絡みました。得点につながらなかったものの、決定的なパスも通しています。
レアル・ソシエダでは開幕から4試合連続でMOMに選ばれて、3得点1アシストと結果を残していた。自信に満ち溢れていますね。これまでの彼は「自分がやらなきゃ」という気持ちが強く、それ自体は決して悪いことではありませんが、力みや視野が少し狭くなったりすることにつながっていたような気がします。
しかし、今回はボールを受けても取られない、止められるとしたらファウルしかないでしょう、という感じでやっていました。右CB谷口彰悟と左CB町田浩樹のところでビルドアップが滞ったり、ダブルボランチの田中碧と伊藤敦樹のところがトルコの圧力を受けているとみるや、右のハーフスペースへ降りてビルドアップの手助けをしたあと、相手ペナルティエリア付近でチャンスメイクをするなど、随所に自信と余裕を感じさせました。
19分の場面は、何度見てもゾクゾクします。自陣右サイドで谷口から縦パスを受け、右サイドバック毎熊晟矢にワンタッチではたく。リターンパスを受けると、ドリブルで持ち出す。その間に古橋亨梧がDFラインとの駆け引きでマークを外すと、古橋の前足にズバッとスルーパスを通した。あれだけでお金が取れる、と言っていいぐらいのプレーでした。
古橋亨梧の生かし方&毎熊晟矢という“収穫”も
個人的にはこのトルコ戦で、古橋の生かし方が見えた気がします。
これまでの試合では、彼の動き出しとパスの出し手がなかなかリンクしませんでした。お互いに見ているのだけれど、どちらかが少し早かったり、少し遅かったりして、ベストのタイミングで連携できなかった。
所属するセルティックは「まず古橋を見る」という攻め筋ですが、日本代表は少し違います。自分の欲しいタイミングでボールが来なかったり、ポストワークを求められたりもする。スタイルの違いに苦しんでいるところが見受けられました。